ユーザー事例

現実世界で活用されるアナリティクスが、北米、中国の2大陸での工学科授業を1つに

Jianbiao John Pan(ジャンビャオ・ジョン・パン)教授はJMP®を活用して、急速なグローバル化が進む業界で工学部の学生たちが将来のキャリア形成を実現するためのサポートを実践

カリフォルニア州立工科大学

チャレンジ
工学部学生のキャリア形成をサポートと、学生たちが将来、そのキャリアで成功するだけでなく、それぞれの分野において真の革新とグローバルな世界観を持てるよう育成
解決策
学生たちが授業内外でJMPを活用することを促進
結果
JMPを利用して工学を教えることで、パン教授は学生たちが米国だけでなく、世界中のトップ企業で競争力のあるキャリア形成を実現することをサポート

カリフォルニア州立工科大学(Cal Poly)で工学を専攻することを選んだ学部生たちは、「革新」−特に精度と正確性が高いアナリティクスによってもたらされた革新が評価される業界で、自らのキャリア形成を行うことになるだろうと理解しています。そのため、製造業ですぐに活躍できる人材を育成することが、世界中の大学の工学部にとって21世紀の教育の基盤となって います。

ジャンビャオ・ジョン・パン教授(博士)はCal Polyの生産・製造工学部に所属しており、マイクロエレクトロニクスと電子部品実装を専門としています。パン教授は、入門レベルの技術試験設計および分析から、品質工学、実験計画、信頼性工学を含む上級レベルの授業にいたるまで、学期ごとに様々なテーマの学部生向け授業を担当しています。

工学教育を牽引している他の研究者と同様に、パン教授もプロジェクトベースの自主的な協同学習を通して学生たちの学びをサポートすることを目指しています。


  • Jianbiao John Pan(ジャンビャオ・ジョン・パン)教授(博士)は生産・製造工学部に所属しており、マイクロエレクトロニクスと電子部品実装を専門としています。パン教授が担当する製造工学クラスは、将来業界でキャリアを目指す学生を対象としています。 


  • カリフォルニア州立工科大学(Cal Poly)は、米国を代表する工科大学の1つです。Cal Polyの教授たちは、理論と実践を組み合わせたプロジェクトベースの教育理念を共有しています。教授たちの教育目標は、「実践的な優れた教育を提供し、即戦力となる需要の高い専門家を排出すること」です。


  • パン教授は授業中に学生たちに、品質と工程の向上における課題を克服するためにアナリティクスがいかに役立つかということを、例を用いながら説明しています。学生たちは自分のパソコンでJMPを使用しながら、パン教授による分析の説明を受けます。学生たちはデータを操作しながらあらゆる可能性を模索することができます。 


  • 「JMPはダイナミックなグラフィック機能を備えた非常に強力なツールです」パン教授はこのように述べています。使いやすいインターフェースがもたらす柔軟性により、JMPは学生たちにとって、データの探索や実験を自力で行うための工学概念を学ぶ上で重要なツールとなっています。「概念を学ぶ際に、パン教授はJMPを利用して、非常に具体的に概念について説明してくれます」大学院生であるDavid Otsu(デイヴィッド・オツ)氏はこのように語っています。「JMPは学習、そして学習で得た知識を応用するのに非常に役立つツールでした。」 

    対話的なJMP®の分析が、品質、信頼性と実験計画に関する積極的な学びをサポート

    関連する問題を提示し、理論をその状況に当てはめることで、学生たちはより知的な刺激を得ることができるという考え方です。しかし、応用と実践を授業に取り込むことは、学生が利用しやすい新たなテクノロジーを導入する必要があります。

    パン教授は、統計的発見ソフトウェアであるJMPを学生たちに紹介しています。「JMPはダイナミックなグラフィック機能を備えた非常に強力なツールです。私はJMPをとても気に入っています」パン教授はこのように述べています。「Y軸とX軸の両方でスケールと種類を容易に調整することができ、フォントサイズの変更も可能です。柔軟性が非常に高いツールとなっています。」技術試験設計の授業では、パン教授は分布、二変量の 関係、対応のあるペア、モデルのあてはめなどの分析モデルを活用してい ます。より上級レベルの授業では、この他に実験計画、品質と工程、信頼性、生存時間分析機能を利用しています。

    講義でJMPを導入することで、パン教授は対話的に作成できるグラフを用いて最も高度な概念を段階を追って例示しています。この方法により、学 生たちはノートパソコン上でJMPを利用して理解を深めたり、JMPを利用して課題を行ったりすることで自力で概念を再現することができます。「私の授業で行う多くの課題やプロジェクトでは、学生たちはプロットや グラフを作成することを求められます」パン教授はこのように語りまし た。このようにアウトプットすることで、結果の報告・伝達だけでなく、将来製造業界で働く際に直面する可能性がある現場での課題の原因となっている概念や理論について、学生たちが理解を深めることに大いに役立ち ます。

    例えば、最近行ったファイナルプロジェクトでは、複数の学生たちがトウモロコシやサトウキビなどの再生可能資源から生成された、万能かつ生物分解可能な熱可塑性ポリマーであるポリ乳酸の結晶化度について実験を行いました。ポリマーの持つ生物分解性により、このポリマーは食品包装や使い捨て食器類などの従来の商品用途に代わる、より環境的に持続可能で理想的な代替素材となっています。


    「私は材料工学を専門としており、この分野では数多くの実験を行う必要があります。幸いにも、JMPによって全体の実験計画を円滑に構築することができます。例えば、一部実施要因計画を作成する場合、JMPを利用すると非常に簡単にすべての設定・作成を行うことができます。JMPは非常に対話的かつ直観的なツールであるため、データを確認しながら作業を行うことがはるかに容易にできるようになりました。私のようなVisual Learner(視覚型学習者:目で見て勉強をした方が効率よく結果を出せる人)の人にとっては、とても有益なツールです。」 

    — David Otsu(デイヴィッド・オツ)、大学院生

    ポリ乳酸は幅広い結晶化度で処理することができるため、パン教授の学生たちはポリマーのグレード、滞留時間、冷却の速度を変更することにより、結晶化度に影響を与える要因、そして実行可能な代替プラスチックとしての可能性について特定・検証を行いました。変数の交互作用を分析することで、学生たちは素材と冷却の速度が結晶化度に大きな影響を与えていることを自信をもって主張することができました。

    「JMPは一連の実験を設定するのに役立ち、余裕をもって計画を立てることでプロジェクト全体を円滑かつ迅速に進めることができました」学生であるDavid Otsu(デイヴィッド・オツ)氏はこのように述べています。「JMPは非常に使いやすいツールであるため、作業中に発生した変更や問題に対応することができました。」

    米国と中国の工学部学生たちが協力して、 実際に起きている問題のソリューションを構築

    Cal Polyでは、学習は授業やキャンパス内のみで行われるものではありま せん。パン教授は学期中の授業の他に、「Engineering in China(エンジ ニアリング・イン・チャイナ)」という技術者志望の学生のための独自の留学プログラムを展開しています。Cal Polyは、杭州にある浙江工業大学 (ZJUT)と提携して同プログラムを運営しています。2016年の夏には、 Cal Polyの学生11名とZJUTの学生22名がチーム単位で品質工学を学び、 JMPを利用して実際に起きている技術課題の特定と解決に取り組みました。

    この夏のコースを通して、パン教授は学生たちに品質工学と分散分析(ANOVA)の基礎を指導しました。学生たちはチームプロジェクトに取り組むことで得た知識をさらに発展させました。チームプロジェクトでは、学生たちは病院、銀行、交通網などの既存システムにおける品質改善の技術的問題を特定し、問題に関連するデータの収集・分析、プレゼン テーションとレポート作成を行うことが求められました。

    あるチームは、杭州の病院での長い待ち時間と非効率的な登録システムを目の当たりにし、改善の余地があることを発見しました。学生たちは、病院における患者体験を改善するためのソリューションの設計に着手しまし た。学生たちはまず、1日当たりの患者数、待ち時間、登録手続きの所要時間などのデータを収集しました。次に、学生たちはデータの分析を行い、 改善提案を行いました。


    • また、Cal Polyでは工学部の学生に中国への留学機会を提供しています。学生たちは、実際に現場で発生している技術問題を解決するための設計ソリューションを考案する課題に取り組みます。このように、自主的に取り組むプロジェクト構成によって品質工学におけるコースワークが強化されています。「私は中国でパン教授の品質工学のクラスに参加し、(浙江工業大学の)学生たちとともに杭州の輸送系システムを調査するプロジェクトに取り組みました。授業中だけでなく、プロジェクトにおいてもJMPは非常に役に立ちました」学部生であるWade Bedinger(ウェイド・ベディンガー)氏は述べています。 


    • 「JMPは柔軟性のあるツールであるため、様々な作業を行うことができます。プレゼンテーションに合わせてグラフを変更したり、軸を調節して特に確認したいデータを表示させたりすることができます。」 

      — Wade Bedinger(ウェイド・ベディンガー)、学部生

      パン教授は、同プログラムの学習目標は、学んだ工学概念を既存のシステムに応用するだけではないと説明しています。「学生たちが学際的かつ国際的なチーム環境でそれぞれの役割を果たすように指導することも、同プ ログラムの学習目標なのです。チームで協力して作業を行い、様々な文化を理解して言語の壁を乗り越えることは、非常に重要なスキルです。」こ れは、現在の工学分野に特に関連するスキルです。


      「(パン教授の授業では)シックスシグマプロセスを利用してチームプロジェクトの分析を行いました。同プロジェクトは、利用できるチャートを確認しながら統計的品質管理と様々な品質モジュールを学ぶのに非常に役立ちました。JMPのインターフェースはとても素晴らしく、生データを使用してチャートの作成やデータの分析・解釈を行うことができます。」 

      — Kyle Batman(カイル・バットマン)、学部生

      「業界に適応する能力が非常に重要なのです」パン教授はこのように述べ ています。多くのグローバル製造企業が一流の学生を卒業後に採用しようとしているため、パン教授は学生たちがCal Polyを卒業するまでに、工学概念と理論への深い理解、あらゆるバックグラウンドと国籍を持つ仲間と協力して取り組むことができる確かな能力、業界の技術と経験などの適切な ツールキットを確実に身に付けることができるように尽力しています。

      卒業後の業界でのキャリア形成を支援

      パン教授は、数年前にカリフォルニア州サンノゼで開催された米国品質協会のチャプター・ミーティングに出席した後、多くの業界リーダーたちがJMPを利用していることに気がつきました。「私はその時、多くの学生 たちは将来カリフォルニア州のこれらの企業に就職することになるのだ から、学生たちにJMPの使い方を教える方がよいと考えました。私たちは JMPの使い方を学ぶためのトレーニングを行い、卒業するまでにこのソフトウェアの知識を身に付けることで、学生たちに有利になるようにしてい ます。」


      「中国でパン教授のもとで品質工学を学んだことで、膨大なデータの処理方法に対する理解を深めることができました。私たち学生は様々なソフトウェアパッケージを用いて工学と統計学の知識を実践的に活用することができましたが、私は主にJMPを利用しています。製造現場では、様々な角度から分析を行う必要があるあらゆる場面において、JMPのような統計ソフトウェアが膨大なデータセットの分析に不可欠な役割を果たすことがわかりました。実際の製造現場で、JMPはすべての人が分析に利用しているツールであることを教えられました。」 

      — Kyle Batman(カイル・バットマン)、学部生

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      The results illustrated in this article are specific to the particular situations, business models, data input and computing environments described herein. Each JMP customer’s experience is unique, based on business and technical variables, and all statements must be considered nontypical. Actual savings, results and performance characteristics will vary depending on individual customer configurations and conditions. JMP does not guarantee or represent that every customer will achieve similar results. The only warranties for JMP products and services are those that are set forth in the express warranty statements in the written agreement for such products and services. Nothing herein should be construed as constituting an additional warranty. Customers have shared their successes with JMP as part of an agreed-upon contractual exchange or project success summarization following a successful implementation of JMP software.