JMPの「一変量の分布」、「データフィルタ」、アニメーションの機能によって、8ヶ月間に渡る製造サイクルにおける時間の短縮を確認できます。 (1 / 2).
Kodakでのリーン生産方式 生産量の無駄を削減
リーズ工場の製造チームが無駄を削減する上で、統計ソフトウェアJMPが活躍しています。
チャレンジ | さまざまな製品や製造業務にわたる製造サイクルの時間をモニターし、その時間を減らすために、リーン・シックスシグマの方法論を効率的に導入すること。 |
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解決策 | 英国のリーズ工場での製造業務にわたる製造サイクルの時間を一元管理、分析、可視化し、報告することをJMPで実現。また、JMPを使用して明らかになったことに基づいて、作業の修正が可能になった。 |
結果 | プロセスのリードタイムに関する毎月の報告書作成にかかるデータ分析時間が、2日から1時間以内に短縮。また、製造時間の遅れ、違いを明らかにし、価値を生まない仕事に費やしていた製造時間が半減した。 |
品質への取り組みの一環として、Kodak社は、リーン・シックスシグマのアプローチを製造業務に適用し、1990年代にリーン生産方式を採用しました。Kodak社のグラフィック・コミュニケーション・グループ(Graphic Communications Group: 以下、「GCG」。印刷業界向けのリソグラフプレートを生産) は、リーン・シックスシグマのお手本となっています。
英国のリーズにあるGCGの品質技術マネージャーであり、リーン・シックスシグマのマスター・ブラックベルトでもあるPeter Blum氏が率いたチームは、リーン(無駄のない生産方式)の原則と統計ソフトウェアのJMPの使用を、彼らの製造業務のさまざまな過程に組み入れました。目的はなんだったのでしょうか?それは、価値を生まない行動を取り除くことです。
数日かかったものを1時間以内に
Kodak社のリーズ工場の従業員は、約300人です。Peter Blum氏の業務は、工場内での製品の動きの効率を最適化することです。Peter氏は、常にプロセスを改善することに目を配りながら、工場のリーン・シックスシグマの計画を管理し、チームが最大限にリーン・シックスシグマの原則を実践することに対して責任を持っています。
「リーンは、トヨタ生産方式に端を発しており、独自のアプローチと方法論があります。」とPeter氏は説明しています。「リーンについては専門家であっても、シックスシグマには全く関わらない人もいます。また、両方をうまく組み合わせている人もいます。」
「リーンを活用する上では、プロセスが安定している必要があります。シックスシグマが得意とするのは、ばらつきを除き、プロセスを安定化することです。一方、リーンは、業務の流れをつなぎ、プロセス間の無駄を省くことが目的です。」
Kodak社のリーズ工場での主要なリーンの評価基準は、原材料から完成品に至るまでに、工場内を製品が進むのにかかるすべての時間です。
Peter氏によると、「私たちは、工場から生じる各製品に関する、すべての日付・時間、主要な段階に関するすべての情報を収集しています。私たちは、とてもたくさんのデータを受け取ります。また、厄介なことに、特定のパレットにおいて、1パレットあたりの重さが異なるのです。」
しかし、Peter氏が目標達成に向けて尽力をし始めた頃、GCGの分析ソフトウェアを使用してもこれらの重み係数を調整することができませんでした。
「結局、Excelですべてを行う羽目になってしまったのです。」そう言って、彼はこう続けました。「大規模な計算表を用いることにより、工場を流れる製品を適切に評価する重み係数を計算することができたのです。」
約2年前、Peter氏と彼のスタッフは、JMPを使い始めました。
JMPは、彼らにとってぴったりなソフトウェアでした。
「そ れまでは、Excelでこれらの計算をし、グラフを作るのに2日間かかっていました。一度は1ヵ月もかかったことがあります。しかし、JMPでなら、1時 間以内で行うことができます。元になるデータはExcel形式でダウンロードしたもので、それをただそのままJMPに放り込み、いくつかのボタンを押し て、データがきれいになっているかを確認し、JMPでの分析を始めるだけです。」
JMPの「一変量の分布」というプラットフォームを使用し ながらPeter氏は、次のように語ってくれました。「数クリックするだけで、月ごとや選択した期間ごとにすべてのデータのすべての状況を確認することが できるのです。もちろん重み係数もです。これによって、必要なすべての基本的な統計データや評価基準を確認することができるのです。」
プロセスを分解する
GCGは、現在JMPを使って、プロセスを分析し、どのステップで原料が最も遅く動いているかを究明しています。
「JMPを使えば、ボトルネックを簡単に特定することができます。」Peter氏はそう言います。「どこに主な問題があるのか、どこに注意を向けるべきか を特定できることは、とても有用なことです。私たちのプロセスには、さまざまな要因が関わっており、極めて複雑です。そのため、リーンツールをどこに適用 すべきかを知ることは、有用なことなのです。JMPは、私の仕事にうってつけなのです。」
製品が不注意でしばらく棚上げにされている傾向を見つけるのにも、JMPは役に立ちました。
「たとえば、工場内を製品が動くのにかかる平均的な時間が15日だとして、約30日、40日、もしくは50日間、製品がそのままにされていることに気付い たとします。その場合、私は、ここで何が起きているかを質問し、すぐにそこに社員を行かせ、問題を特定し、それを整理し始めるように依頼します。」
「これは、JMPがさっそく役に立ったことの一例です。このようなことが、本当に急に起こるのです。」と彼は言います。
Peter氏は、次のように述べています。「スタッフは、工場から製品を出荷するまでにかかる時間に、製品間で明らかな違いがあるということを見つけ、今では、可能な場合には、これらの違いに対処しています。」
ツール
Peter氏は、JMPの「グラフビルダー」もうまく活用しています。グラフビルダーによって、トレンドを検出したり、違いを明 らかにしたりすることができるのです。
彼は、発見したことを経営層や彼のチームにプレゼンテーションすることがよくあります。そのときに、JMPのグラフや表の機能をうまく使っているのです。
しかし、JMPの「一変量の分布」のプラットフォームがもっとも基本的な「ツール」と言えます。
彼は次のように述べています。「多くのデータに素早く目を通さなければならないとき、JMPは非常に使いやすいツールです。しかし、それだけではありませ ん。JMPには実験計画やモデル化の観点から考えるための多くのツールがあるので、周りに目を向けることもできます。けれども、『一変量の分布』のプラッ トフォームは、すべてが始まるところなのです。このプラットフォームによって、丹念に調べ始める前に欲しいもののほとんどを得ることができるのです。」
Peter氏は、JMPの分析力を最大限に有効活用し、さらにリーンの改善に向けて注力するキーとなる領域を特定するために「モデル化」の機能を将来的に使用することを考えています。
彼は、次のように述べています。リーン生産方式を導入してから、リーズ工場は、価値を生まない時間を約半分に減らしました。JMPは、成功を推し進めることに役に立っています。また、JMPはデータを見やすくし、その理解を助けてくれるのです。
「私たちは、四六時中、リーンの仕事をしているので、『リーンがいいことは当たり前だ』と言うのは簡単です。しかし、実際に性能の改善をもたらしていると いう事実を裏付けるためには、たくさんのデータを持つことが非常に有用なことなのです。」とPeter氏は述べています。
どこに主な問題があるのか、どこに注意を向けるべきかを特定できることは、とても有用なことです。私たちのプロセスには、さまざまな要因が関わっており、極めて複雑です。そのため、リーンツールをどこに適用すべきかを知ることは、有用なことなのです。JMPは、私の仕事にうってつけなのです。
Peter Blum
Kodak Graphic Communications Group
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