カイ2乗分布

カイ2乗分布とは?

カイ2乗分布は、母集団の値の理論分布です。

カイ2乗分布の使用方法?

検定統計量がカイ2乗分布に従う場合の統計検定に使用されます。カイ2乗分布に依拠する2つの一般的な検定は、適合度のカイ2乗検定独立性のカイ2乗検定です。

 

カイ2乗分布の概要

カイ2乗分布は、多くの分布を含む一群のファミリーです。各分布は、自由度によって定義されます(自由度については、適合度検定独立性検定のページで詳しく説明されています)。次の図は、自由度が異なる3つの異なるカイ2乗分布を示しています。

図1:さまざまな自由度のカイ2乗分布

自由度8の青い曲線は、正規分布の曲線(おなじみの釣鐘型)にやや類似していることがわかります。ただし、正規分布よりも右側の裾が長く、左右対称ではありません。青色の曲線を自由度4のオレンジ色の曲線と比較します。オレンジ色の曲線は、正規分布の曲線とは大きく異なります。紫色の曲線の自由度は3で、他の2つの曲線よりも正規分布の曲線からかけ離れています。

カイ2乗分布の自由度が高いほど、正規分布により似通っているように見えます。

印刷されたカイ2乗分布表の使用

ほとんどの人はソフトウェアを使用してカイ2乗検定を行います。しかし、多くの統計書にはカイ2乗分布表が記載されているため、表の使用方法を理解しておくと役立つ場合があります。以下の手順では、一般的なカイ2乗分布表の使用方法について説明します。

  1. 有意水準を特定します。表の各列には、さまざまな有意水準の値がリストされています。検定でα = 0.05と設定した場合は、α = 0.05の列を見つけます。
  2. 実行している検定とデータの自由度を特定します。カイ2乗表の行は、さまざまな自由度に対応しています。ほとんどの表での最大の自由度は30です。
  3. 有意水準と自由度に対応する表内のセルを見つけます。これがカイ2乗分布値です。検定統計量を分布値と比較し、適切な結論を出します。