JMPの3Dシーン言語は、OpenGL APIのさまざまな機能を拡張、置換、省略して構築されていますが、Silicon Graphics, Inc.による証明またはライセンス許可を受けて実装されているわけではありません。
この章では、3Dシーン作成用のJMPのJSLコマンドについて説明します。ただし、OpenGLプログラミングのチュートリアルではありませんので、OpenGLプログラミングに精通していない場合は、補足的な参考書をお読みになることをお勧めします。OpenGLプログラミングに精通している場合でも、この章には特殊な項目が含まれているので、是非お読みください。
JMPの「Sample Scripts」フォルダの「Scene3D」サブフォルダにサンプルファイルが含まれているので、すぐに使用して、使い方をいろいろ工夫できます。スクリプト例の中には、この章で示す例と似ているものもあります。ほとんど完全なアプリケーションと言えるものもあります。
Webサイトhttps://opengl.orgには、さまざまな情報が記載されています。
JMPの3Dシーン言語では、OpenGL APIの使用時にユーザが行わなければならないタスクの一部をユーザに代わって実行します。JMPを使うと、テキストの処理が容易になり、組み込みの天体球コントローラを使用できます。モデル表示および投影の行列演算をスタックすることができます。JMPはJMP自身の表示リスト(ディスプレイリスト)によりシーンを保持し、後でシーンを再生できるようにしています。また、ユーザが作成したJSLコードにコールバックして、シーン内でマウスがどのオブジェクトをポイントしているかを知らせるメカニズムを提供します。ユーザは、余分なプログラミングをする手間を減らせます。現時点では、JMPはテクスチャリングなどの幾つかの機能をサポートしていません。