この例では、「Semiconductor Capability.jmp」サンプルデータを使用します。このデータの各変数は、半導体メーカーが製造中のウエハーについて測定したものです。各変数に対する仕様限界は、データテーブルの各列に、[列プロパティ]>[仕様限界]列プロパティによって保存されています。
1. [ヘルプ]>[サンプルデータライブラリ]を選択し、「Semiconductor Capability.jmp」を開きます。
2. [分析]>[品質と工程]>[工程能力]を選択します。
3. [Processes]の横の白い三角ボタンをクリックすると、連続尺度変数がすべて表示されます。
4. 「PNP1」、「PNP2」、「NPN2」、「PNP3」、「IVP1」、「PNP4」、「NPN3」、「IVP2」を選択し、[Y, 工程変数]をクリックします。
5. [OK]をクリックします。
6. 「ゴールプロット」の赤い三角ボタンをクリックし、[全体シグマの点にラベル]を選択します。
7. 「工程能力指数プロット」の赤い三角ボタンをクリックし、[全体シグマの点にラベル]を選択します。
図H.2 「Semiconductor Capability.jmp」の例の分析結果
「ゴールプロット」は、変数ごとに、仕様限界で正規化した平均のシフトをX軸上、仕様限界で正規化した標準偏差をY軸上に示したものです。プロット中央下部にある赤い直線で定義された三角形の領域は、「ゴール」を表しており、工程能力指数が指定された値以上となる領域を示しています。プロットの右側にあるPpkのスライダをドラッグすると、この領域を調整できます。スライダを1に設定すると、「PNP1」、「PNP3」、「IVP1」、「IVP2」がゴールの三角形の外側になり、仕様限界から外れていると判断できます。
「工程能力箱ひげ図」レポートは、分析対象の各変数についての箱ひげ図です。各列の値は、その目標値で中心化され、仕様限界の範囲で尺度化されます。この例では、すべての工程変数に上側と下側の仕様限界があり、その値は目標値を中心に左右対称です。緑色の実線は目標値、点線は仕様限界を表します。
「IVP1」は、点の大部分が上側仕様限界(USL)を超えています。「IVP2」は、大部分が目標値を下回っています。「PNP2」は、すべてのデータ値が仕様限界内に収まっていることから、目標に達していると考えられます。
工程能力指数プロットは、各変数のPpk値を示します。4つの変数は、非常に優れた工程のもので、Ppkの値が2以上となっています。Ppkの値が1未満の変数が4つあります。