公開日: 04/01/2021

片側CUSUM(累積和)管理図の例

VマスクCUSUM(累積和)管理図の例で使用したエンジンオイルのデータをもう一度見てみましょう。生産者にとってはコストが重要なので、過少な充填はさほど問題になりませんが、過剰充填は回避する必要があります。そこで、CUSUM管理図を作成し、過剰充填が生じていないかを調べます。平均値(8.1オンス)との差は0.25オンスまで許容されます。

1. [ヘルプ]>[サンプルデータライブラリ]を選択し、「Quality Control」フォルダにある「Oil1 Cusum.jmp」を開きます。

2. [分析]>[品質と工程]>[旧機能の管理図]>[CUSUM(累積和)]を選択します。

3. [両側]の選択を解除します。

4. 「重量」を選択し、[工程]をクリックします。

5. 「時間」を選択し、[標本ラベル]をクリックします。

6. [H]をクリックし、「0.25」と入力します。

7. [統計量の指定]をクリックします。

8. 「目標値」として「8.1」を入力します。

8.1は充填後の缶の平均重量(オンス)で、これを目標値とします。

9. 「δ」に「1」を入力します。

1は、検出したい最小のシフトの絶対値です。標準偏差または標準誤差の乗数で指定します。

10. 「Sigma」として「0.05」を入力します。

0.05は、すでに判明している充填重量(オンス)の標準偏差(σ0)です。

11. [OK]をクリックします。

図M.29 「Oil1 Cusum.jmp」データの片側CUSUM(累積和)管理図 

Image shown here

入力したH値(0.25)の位置に決定限界が描かれています。「時間」の4の位置で過剰充填が生じていることがわかります。

より詳細な情報が必要な場合や、質問があるときは、JMPユーザーコミュニティで答えを見つけましょう (community.jmp.com).