主成分分析では、分析対象となっているすべての変数の線形結合によって主成分を求めます。それとは対照的に、[変数のクラスタリング]プラットフォームは、クラスター内の変数(類似している変数)だけの線形結合によって成分を求めます。この分析では、すべての変数が、クラスターのいずれか1つに分類されます。各クラスターにおける、そのクラスターに属する変数の第1主成分を、クラスター成分(cluster component)を呼びます。この第1主成分(クラスター成分)は、そのクラスターに属する変数がもつ変動を最も説明する線形結合になっています。
[変数のクラスタリング]プラットフォームは、データの次元を減らすための手法として使えます。変数の個数が多いような状況において、変動のかなりの部分を、クラスター成分、または、クラスター内の最も代表的な変数によって説明できることがあります。求められたクラスター成分は、予測などのモデルに流用できるでしょう。通常、求められたクラスター成分は、すべての変数から求められる主成分よりも解釈が容易です。
すべての変数に対して主成分分析を行った場合は、その主成分は互いに直交します。しかし、「変数のクラスタリング」におけるクラスター成分は、いくつかの変数に分割して求められるので、互いに直交しません。
変数の個数が多い場合、「変数のクラスタリング」プラットフォームでは、特異値分解に基づいたアルゴリズムを使用して計算時間を短縮します。詳細については、「線形 横長データ」の手法と特異値分解を参照してください。