この例では「Consumer Preferences.jmp」を使用します。このデータで、被雇用期間と、学齢期の子供がいることの関係を調べます。「被雇用期間」列には、便宜的な通し番号として、1, 2, 3, 4の数値が含まれています。そして、これらの値に対して、「値ラベル」列プロパティによって、ラベルが割り当てられています。「カテゴリカル」プラットフォームの[スコア平均]オプションで、被雇用期間の平均を求めるには、この列の値(1, 2, 3, 4)に、被雇用期間を「値スコア」として割り当てる必要があります。列プロパティの詳細については、『JMPの使用法』のJMPの列プロパティの設定を参照してください。
1. [ヘルプ]>[サンプルデータライブラリ]を選択し、「Consumer Preferences.jmp」を開きます。
2. データテーブルで、「被雇用期間」列見出しを右クリックし、[列プロパティ]>[値スコア]を選択します。
3. 「値」に1、「スコア」に3を入力してから、[追加]をクリックします。
4. 「値」に2、「スコア」に7.5を入力してから、[追加]をクリックします。
5. 「値」に3、「スコア」に15を入力してから、[追加]をクリックします。
6. 「値」に4、「スコア」に25を入力してから、[追加]をクリックします。
7. [OK]をクリックします。
8. [分析]>[消費者調査]>[カテゴリカル]を選択します。
9. 「被雇用期間」を選択して、[単純]タブの[応答]をクリックします。
10. 「学齢期の子供」を選択して[X, グループ化カテゴリ]をクリックします。
11. [OK]をクリックします。
12. 「カテゴリカル」の赤い三角ボタンをクリックして、[スコアの平均]を選択します。
13. 「カテゴリカル」の赤い三角ボタンをクリックして、[スコア平均の比較]を選択します。
図3.41 スコアの平均が表示された「カテゴリカル」レポート
学齢期の子供を持つ人の被雇用期間の平均は10.17、学齢期の子供がいない人の平均は9.53です。平均には統計的な有意差がないため、クロス表の[平均の比較]列は空になっています。もしいずれかのグループ間に有意差があるならば、その有意差があるグループにはアルファベット文字が表示されます。なお、この例で「値スコア」列プロパティを使用しなければ、学齢期の子供を持つ人の被雇用期間の平均は2.20に、 学齢期の子供がいない人の平均は2.057になります。
ヒント: スコア平均のオプションを用いる場合には、データの記録方法に注意してください。「値ラベル」列プロパティが使われているデータでも、数値で保存されている場合、平均値はその数値データに基づいて計算されます。それらの数値に意味がない場合は、「値スコア」列プロパティを使用して意味のある値を応答水準に割り当ててください。