「Semiconductor Capability.jmp」サンプルデータには、工程の測定値が128列にわたってまとめられています。どの列にも1,455個の測定値が記録されています。この例では、まず、どの工程が不安定であるかを特定します。このサンプルデータの各列には、それぞれ「仕様限界」列プロパティがすでに含まれています。工程能力指数を求める前に、該当の工程が安定しているかどうかも確認したほうがよいでしょう。この例では安定性しか見ませんが、安定性を調べた後に工程能力も評価するとよいでしょう。
1. [ヘルプ]>[サンプルデータライブラリ]を選択し、「Semiconductor Capability.jmp」を開きます。
2. [分析]>[スクリーニング]>[工程のスクリーニング]を選択します。
3. 「Processes」列グループを選択し、[工程変数]をクリックします。
「管理図の種類」が[I-MR管理図]になっていることを確認します。
4. [OK]をクリックします。
図23.2 最初のレポート(一部)
「工程のスクリーニング」ウィンドウが開き、各工程の結果をまとめた要約表が表示されます。各工程は「安定指数」(stability index)の大きい順に表示されています。「安定指数」は工程の安定性を示す指標で、その数値が1に近いほど工程は安定しています。安定指数が大きい工程ほど、その工程は安定していません。(このレポートにおいて、「安定指数」の隣に「^」マークがありますが、これは同列が並べ替えの基準であることを示しています。)ここでは、安定指数が1.03以上の工程を、詳しく調べるとしましょう。
5. レポートウィンドウで「PMS1」から「IVP9」までの工程を選択します。
最初の11個の工程は、いずれも「安定指数」の値が1.03を上回っています。
6. 選択したプロセスを右クリックして、[選択した項目の簡易グラフ]を選択します。
図23.3 安定比が最も大きい工程の簡易グラフ
「IVP8」(「選択した項目のグラフ」の上から3段目、一番左)を詳しく調べてみましょう。
7. 先頭に表示されている要約表で2番目にある「IVP8」を選択します。
8. 選択した工程をクリックし、[選択した項目の管理図]を選択します。
図23.4 「IVP8」の管理図ビルダー
「管理図ビルダー」レポートが表示されます。「IVP8」には「仕様限界」列プロパティがあるため、工程能力分析も表示されます。