この例では、部品の測定値を記録したデータを分析します。3名のオペレータ(Cindy, George, Tom)が10個の部品についてそれぞれ測定しました。各自が各部品をそれぞれ3回評価したため、合計90件の測定値が記録されています。以下の点を検討します。
• 測定値のばらつきが、オペレータごとに異なるかどうか
• 測定値のばらつきが、部品ごとに異なるかどうか
• 測定値のばらつきが、オペレータと部品の組み合わせごとにが異なるかどうか
すべてのグループで、測定のばらつきが同じであるのが理想的です。
1. [ヘルプ]>[サンプルデータライブラリ]を選択し、「Variability Data」フォルダにある「2 Factors Crossed.jmp」を開きます。
2. [分析]>[品質と工程]>[計量値/計数値ゲージチャート]を選択します。
3. 「測定値」を選択し、[Y, 応答変数]をクリックします。
4. 「オペレータ」を選択し、[X, グループ変数]をクリックします。
5. 「部品#」を選択し、[部品, 標本ID]をクリックします。
6. [OK]をクリックします。
7. 「計量値用ゲージ」の赤い三角ボタンをクリックし、[等分散性の検定]を選択します。
8. [交差]を選択します。
9. [OK]をクリックします。
図5.9 「等分散性の検定」レポート
メモ: シミュレーションが採用されているため、このオプションを使用するたびに決定限界が若干異なります。
「オペレータの分散検定」では、3つの水準すべてが上側決定限界または下側決定限界を超えています。このことから、各オペレータにおけるばらつきは、全体の平均的なばらつきと異なっていると結論できます。この分析結果を受けて、なぜ、オペレータ間でばらつきが異なったのかを考える必要があるでしょう。
「部品#の分散検定」と「オペレータ*部品#の分散検定」では、どの水準も決定限界を超えていません。したがって、それぞれの分散は、分散の平均と統計的有意差はないと結論づけられます。グラフを見ても、これらのグループの分散は似たような大きさになっています。