「構造方程式モデル」プラットフォームを起動するには、[分析]>[多変量]>[構造方程式モデル]を選択します。
図8.5 「構造方程式モデル」の起動ウィンドウ
「列の選択」の赤い三角ボタンのメニューのオプションについては、『JMPの使用法』の列フィルタメニューを参照してください。
起動ウィンドウには、2種類のデータ形式用のタブがあります。
元データが分析対象
各行がオブザベーション(観測)、列がモデルの変数であるようなデータテーブルが対象となります。なお、すべての変数が欠測値になっている行は、分析から除外されます。
要約データが分析対象
データが相関行列または共分散行列として要約されたデータテーブルが対象となります。平均および標準偏差の列も指定できます。これらの列を指定しない場合は、平均はゼロ、標準偏差は入力行列の対角要素の平方根と仮定されます。
モデルの変数
モデルに含める列を指定します。最低1列は指定してください。また、連続尺度の数値データを含む列を指定してください。
[要約データが分析対象]を選択した場合、モデルの変数は、要約データの相関行列または共分散行列を含む列になります。
By
([元データが分析対象]タブでのみ使用可能。)ここで指定した変数の水準ごとに、分析が実行され、レポートが作成されます。複数のBy変数を割り当てた場合、それらのBy変数の水準の組み合わせごとに個別に分析が行われます。
注意: By変数に列を指定しても、By変数の水準ごとに別々に個別の分析が行われるだけで、多母集団分析(multile group analysis)は行われません。
平均
([要約データが分析対象]タブでのみ使用可能。)相関行列または共分散行列における各行の変数の平均。この列を指定しない場合、平均はゼロと仮定されます。
標準偏差
([要約データが分析対象]タブでのみ使用可能。)相関行列または共分散行列における各行の変数の標準偏差。この列を指定しない場合、標準偏差は入力行列の対角要素の平方根と仮定されます。
ラベル
([要約データが分析対象]タブでのみ使用可能。)相関行列または共分散行列における各行の変数のラベル。この列を指定しない場合、「モデルの指定」の変数には、入力行列の列名が使用されます。
潜在変数を標準化する
このオプションを選択すると、潜在変数の分散を1に固定します。この時、因子負荷量はすべて自由パラメータに設定されます。
飽和モデルもあてはめる
このオプションを選択すると、最初にモデルをあてはめるときに、無構造モデルも自動的にあてはめられます。その後、「モデルの比較」レポートで、あてはめたモデルを無構造モデルと比較できます。「無構造モデル」は、指定されたすべての顕在変数に関して、すべての平均パラメータ・分散パラメータ・共分散パラメータを仮定したモデルです。無構造モデルは、データにまったく構造を仮定しない飽和モデルです。
独立モデルもあてはめる
このオプションを選択すると、最初にモデルをあてはめるときに、独立モデルも自動的にあてはめられます。その後、「モデルの比較」レポートで、あてはめたモデルを独立モデルと比較できます。一方、「独立モデル」は、指定されたすべての顕在変数に関して、すべての平均パラメータと分散パラメータだけを仮定したモデルです。独立モデルでは、顕在変数間の共分散はゼロに固定されます。そのため、かなり制約されたモデルです。
標本サイズ
([要約データが分析対象]タブでのみ使用可能。)要約データに対して、元データの観測数(オブザベーション数)を指定します。