測定誤差により、優良部品が不適合品と分類され、不良部品が適合品と分類される場合があります。これを誤分類といいます。測定値のばらつきが小さくなると、誤分類率も減少します。[誤分類率]オプションを選択すると、モデルの種類を選択するためのウィンドウと仕様限界を入力するためのウィンドウが表示されます(いずれも指定していない場合)。
図5.8 「誤分類率」レポートの例
誤分類率は、部品の測定値Yと部品の真の値Xの同時確率密度関数に基づいて計算されます。二変量正規分布の同時確率密度関数が使用されます。説明をわかりやすくするために、以下の確率を定義します。
d = P[(LSL ≤ X ≤ USL) and (Y < LSL or Y > USL)]
b = P[(X < LSL or X > USL) and (LSL ≤ Y ≤ USL)]
p = P(LSL ≤ X ≤ USL)
良い部品で、誤って棄却される確率
良い部品であって棄却される条件付き確率、d/p。
悪い部品で、誤って受容される確率
悪い部品であって受容される条件付き確率、b/(1-p)。
部品が良く、かつ棄却される確率
部品が良く、かつ棄却される同時確率、d。
部品が悪く、かつ受容される確率
部品が悪く、かつ受容される同時確率、b。
部品が良い確率
部品が良い確率、p。
詳細については、誤分類率の統計的詳細およびBurdick et al.(2005)を参照してください。