「モデルの指定」のタイトルバーにある赤い三角ボタンをクリックすると、次のようなオプションが表示されます。
多項式の中心化
2次以上の次数である項に含まれている、連続尺度の変数を平均で中心化します。このオプションはデフォルトでオンになっています(ただし、配合効果の属性が割り当てられている場合や、「配合」の列プロパティが付与されている場合は除く)。なお、「コード変換」の列プロパティを持つ項は、平均ではなく、指定されている最大値と最小値の中間値で中心化されます。
中心化を行うことで、回帰係数が解釈しやすくなり、また、低次の効果と高次の効果の共線性が軽減されます。
欠測値をカテゴリとして扱う
欠測値を1つのカテゴリとして扱い、モデルがあてはめられます。このオプションをオンにすると、説明変数に欠測値があるデータに対しても、予測値が算出されます。欠測値を分析に含めたい場合に便利です。欠測値をカテゴリとして扱うを参照してください。
このオプションは、[標準最小2乗]、[ステップワイズ法]、[一般化回帰]、[MANOVA]、[対数線形-分散]、[名義ロジスティック]、[順序ロジスティック]、[比例ハザード]、[生存時間(パラメトリック)]、[一般化線形モデル]、[応答のスクリーニング]で使用できます。
有意水準の設定
「モデルのあてはめ」で使用する信頼区間の有意水準(α水準)を設定します。デフォルトの有意水準は0.05です。
誤差の指定
(手法として「標準最小2乗」を選択し、変量効果がない場合にのみ使用できます。)「最小2乗法によるあてはめ」レポートの標準誤差と検定に使用する誤差の分散と誤差の自由度を指定します。なお、誤差の指定方法を変更しても、「スチューデント化残差」プロットと「Box Cox変換」レポートは影響を受けません。[誤差の指定]で[純粋誤差]または[指定した値]を選択した場合、「分散分析」レポートに列が追加されます。分散分析を参照してください。
デフォルトの推定値
あてはめたモデルに対して計算された誤差標準偏差(RMSE)と誤差自由度を使って、すべての検定と標準誤差を計算します。
純粋誤差
「あてはまりの悪さ」レポートにある純粋誤差の平均平方とその自由度を使って、すべての検定と標準誤差を計算します。あてはまりの悪さ(LOF)を参照してください。
注意: 純粋誤差の自由度が1の場合、検定の検出力が小さく、信頼限界が大きくなることを示す警告メッセージが表示されます。
指定した値
ユーザが指定した誤差分散と誤差自由度を使って、すべての検定と標本誤差を計算します。
データテーブルに保存
「モデルのあてはめ」起動ウィンドウで指定した内容を、スクリプトとしてデータテーブルに保存します。このスクリプトには「モデル」という名前がつきます。データテーブルに「モデル」という名前のスクリプトがある場合、[分析]>[モデルのあてはめ]を選択すると、スクリプトの内容が自動的に起動ウィンドウに入力されます。(自動入力を希望しない場合は、スクリプトの名前を変更してください。)
JSLスクリプトの詳細については、『スクリプトガイド』の概要を参照してください。
スクリプトウィンドウに保存
「モデルのあてはめ」起動ウィンドウでの指定内容をスクリプトウィンドウにコピーします。このスクリプトウィンドウの内容を保存すれば、いつでもスクリプトを実行して同じモデルを作成することができます。
SASジョブの作成
現在のデータを作成し、分析を実行するためSASプログラムを、スクリプトウィンドウに作成します。このプログラムをSASシステムで実行するには、次のような方法があります。
1. SASのプログラムエディタにコードをコピーして貼り付け、実行します。SASの旧バージョン(バージョン8.2以前)でも、この方法なら実行できます。
2. JMPのスクリプトウィンドウ上において、[編集]>[SASでサブミット]を選択します。
3. ファイルを保存した後、それをダブルクリックして、ローカルのSASでそのファイルを開きます。ローカルのSASでは、ODS機能を用いて、HTML形式やPDF 形式のファイルを出力するといった操作も行えます。
『JMPの使用法』のSASコードのサブミットを参照してください。
SASでサブミット
コードをSASで実行し、その結果をJMPに表示します。JMPがSASサーバーに接続されていない場合、接続するためのダイアログが表示されます。
『JMPの使用法』のSASコードのサブミットを参照してください。
収束の設定
[収束の設定]メニューには、次のようなオプションがあります。
最大反復回数
モデルを推定するための反復計算における最大反復回数を指定します。デフォルトでは、最大反復回数は100回です。モデルがなかなか収束しない状況で解を得たい場合には、[最大反復回数]の値を増やしてください。データの規模が大きかったり、モデルが複雑だったりすると、反復が収束せず、計算時間が長くなるときがあります。そのようなときに途中で反復計算を打ち切りたい場合は、反復回数を減らしてください。
収束限界
モデルを推定するための反復計算における収束基準を指定します。また、モデルがなかなか収束しない状況で解を得たい場合には、[収束限界]の値を大きめにしてください。デフォルトでは、収束限界は0.00000001です。
メモ: [収束の設定]メニューは、特定の手法にしか表示されません。[標準最小2乗]の手法では、[収束の設定]メニューが表示されるのは、変量効果があり、起動ウィンドウで[手法]として[REML]が選択されているときだけです。