「モデルのあてはめ」の[ステップワイズ]手法は、応答変数が順序尺度や名義尺度の場合に、順序ロジスティック回帰でのステップワイズを実行します。[ステップワイズ]手法では、応答変数が名義尺度であっても順序尺度として扱われます。応答変数の水準が2水準しかない場合、順序ロジスティック回帰モデルは、名義ロジスティック回帰モデルと同等です。ロジスティック回帰のステップワイズ法を実行するには、順序尺度または名義尺度の応答を指定し、モデルに通常どおりに項を追加し、「手法」メニューから[ステップワイズ]を選択します。
ロジスティックモデルのステップワイズ法のレポートは、応答変数が連続尺度の場合に似ています。次の要素はロジスティック回帰での結果に特有のものです。
• ロジスティックモデルの場合、モデル全体の適合度は「(-1)*対数尤度」で表されます。この値は、最尤推定の反復計算を最後まで完全に行って計算されます。尤度・AICc・BICを参照してください。
• 「現在の推定値」レポートには、カイ2乗統計量(Wald/スコアカイ2乗)とそのp値(有意確率)が表示されます。このカイ2乗統計量の列には、現在のモデルに含まれていない項に対してはスコア統計量が表示され、一方、現在のモデルに含まれている項に対してはWald統計量が表示されます。ただし、回帰パラメータの推定値(「推定値」)は、最尤推定の反復計算を最後まで完全に行って計算されます。
• 「ステップ履歴」レポートには、尤度比カイ2乗が表示されます。この値は、現在あてはめられているモデルにおいて、「その説明変数に対する回帰パラメータがゼロに等しい」という帰無仮説を検定する尤度比検定の検定統計量です。求められている有意確率はこの尤度比検定のp値です。
メモ: 応答変数が名義尺度の場合は、[モデルの作成]をクリックしたときの「モデルのあてはめ」では、手法として[名義ロジスティック]が選択されています。つまり、「モデルのあてはめ」起動ウィンドウで[実行]をクリックすると、順序ロジスティックではなく、名義ロジスティックがあてはめられます。