「主効果の推定値」レポートには、応答に影響していると判定された主効果(有効であると判定された主効果)が表示されます。この判定の根拠は、p値が閾値より小さいかどうかです。
• 偽因子が使われていたり、中心点が反復されている場合には、モデルに依存しないで誤差分散を推定できます。そのような場合には、この誤差分散推定値に基づいて、主効果が検定されます。
• 偽因子が使われておらず、かつ、中心点も反復されていない場合は、有効ではない主効果から計算された誤差分散推定値に基づき、主効果の部分集合を順番に検定します。この方法を実行するためには、有効ではない効果が少なくとも1つ必要になります。
どちらの場合でも、有効ではない主効果の変動は、主効果の検定に用いた誤差分散に追加されます。
図8.8 ステージ1のレポート
項
応答に影響していると判定された主効果(有効であると判定された主効果)。検定においてp値が閾値を下回った効果です。検定については、ステージ1の手法を参照してください。
推定値
主効果に対する係数(パラメータ推定値)。
標準誤差
推定値の標準誤差。ステージ1のRMSEを使用して計算されます。
t値
推定値を標準誤差で割った値。
p値(Prob>|t|)
誤差の自由度(DF)とt値を使って計算されるp値。
RMSE
ステージ1の分析で得られた、平均平方誤差の平方根(Root of Mean Square Error)。
– 偽因子が使われていたり、中心点が反復されたりしている場合には、それらの偽因子や中心点から計算される変動に、有効ではない主効果の変動を足したものから、このRMSEは計算されます。
– 偽因子が使われておらず、かつ、中心点も反復されていない場合には、有効ではない主効果の変動から、このRMSEは計算されます。
自由度
RMSEを計算するのに使われた誤差の自由度。
– 偽因子が使われていたり、中心点が反復されたりしている場合には、偽因子の個数、中心点の反復数、有効ではない主効果の個数を足し合わせたものが、この自由度です。
– 偽因子が使われておらず、かつ、中心点も反復されていない場合には、有効ではない主効果の個数が、この自由度です。
2乗項を強い親子関係に従わせる
ステージ2における2乗効果に親子関係を適用するかどうかを指定します。
交互作用を強い親子関係に従わせる
ステージ2における交互作用に親子関係を適用するかどうかを指定します。
メモ: 「効果に対する強い親子関係」(strong effect heredity)とは、主効果AとBの両方がモデルに含まれる場合にのみ、A×Bの交互作用を含めるかどうかを考慮する、という原則です。強い親子関係を仮定した場合、ある効果がモデルに含まれる場合には、その効果のすべての低次の効果もモデルに含まれている必要があります。