「分散」および「分散の割合」の信頼区間は、平均平方の乱数シミュレーションにより算出されています。それらの平均平方は、期待平均平方で尺度化されたカイ2乗分布に従う乱数です。モーメント推定によって分散が推定されるものとして、シミュレーションの各回で分散推定値が算出されます。それらの分散推定値から「分散の割合」の信頼区間が求められます。
たとえば、あるモデルにおける「部品」の分散を考えてみましょう。シミュレーションは、次のような手順で計算されます。
1. 「部品」の平均平方、「部品」が関係している2因子間交互作用の平均平方、および「部品」が関係している3因子間以上の交互作用の平均平方をシミュレートします。
2. 次のような包除原理を使って分散推定値を求めます。
「部品」の分散推定値 = 「部品」の平均平方 – 2因子間交互作用の平均平方 + 3因子間交互作用の平均平方 -…+/- 最高次の交互作用の平均平方
3. 「部品」の「分散の割合」は、上式で求められた「部品」の分散推定値を合計分散で割って算出されます。
メモ: 平均平方は、カイ2乗分布から生成されます。具体的には、平均平方 = カイ2乗分布×期待平均平方÷自由度です。こうして「分散」および「分散の割合」の分布が、シミュレートされます。乱数に基づいているため、信頼区間は、母分散が更新されるたびに、またはプラットフォームが実行されるたびに異なる値になります。