「計数値用ゲージ」レポートには、さまざまな種類のレポートがあります。その中には、「一致性レポート」・「一致性の比較」・「判定者内の一致性」・「カテゴリごとの一致性」・「有効性レポート」などのレポートがあります。
メモ: 「カッパ」値は、一致率を表す統計量です。カッパ値が1に近いほど一致率は高く、0に近づくほど一致率は低くなります。
「一致性レポート」には、判定者別にまとめた一致率と全体の一致率が表示されます。このレポートは、「計数値用ゲージチャート」レポート(Figure 7.6)の2番目のチャートに表示されているデータを数値化したものです。
「一致性の比較」レポートには、ある判定者の判定と、別の判定者の判定との一致性を示すカッパ統計量が、すべての判定者のペアに対して表示されます。また、起動ウィンドウで[基準]変数を指定した場合は、各判定者の判定と基準値との一致性を示すカッパ統計量も表示されます。
「判定者内の一致性」レポートの「検査された部品数」は、該当の判定者が検査した部品の総数です。ここでの信頼区間の計算方法は、Agresti and Coull(1998)が提案するとおり、スコア信頼区間を用いています。また、「一致した部品数」は、該当の判定者において、すべての判定が同じになっている部品の総数です。「判定者のスコア」は、「一致した部品数」を「検査された部品数」で割った値です。
「カテゴリごとの一致性」レポートには、判定者間において判定が偶然によらずに一致する度合いが表示されます。この指標は、ある決められた人数の判定者が複数の部品を評価した場合において、判定者間の一致性を評価します。
図7.7 一致性レポート