JSLには、割り当て関数も用意されています。割り当て関数は、演算結果を変数に直接、代入します。関数の形式で指定した場合、最初のオペランドに演算結果が割り当てられます。最も基本的な割り当て演算子は、等号が1つの=演算子です(対応する関数はAssign関数)。たとえば、aが3のとき、「a+=4」を実行すると、aが7になります。
割り当て関数の最初のオペランドは、値を割り当てることができる変数でなければなりません。このような変数は、「左辺値(L-Value)」と呼ばれています。たとえば、「3+=4」といった式は、「3」が単なる数値なので、値を割り当てることはできません。そのため、この式はエラーとなります。しかし、「a+=4」といった式は、「a」が値を割り当てられる変数なので、実行できます。
Add To(a, b)
a+=b
説明
aとbを足して、その合計をaに代入する。
戻り値
合計
引数
a
変数でなければならない。
b
変数、リスト、数値、または行列。
メモ
第1引数の値は変更を受け入れる必要があるので、変数でなければなりません。第1引数を数値にすると、エラーが出ます。
Add To()という関数の形式で指定する場合、引数は2つしか指定できません。引数が1つまたはなしの場合、Add To()は欠測値を戻します。また、最初の2つの引数以外は無視されます。
a+=bという演算子の形式で指定する場合、3つ以上の引数を取ることができます。その場合、ペアを右から左へと評価し、それぞれの合計が左側の変数に代入されます。最後の引数を除いて、引数はすべて変数でなければなりません。
例
a+=b+=c
bとcを足して、その合計をbに代入します。さらに、aとbを足して、その合計をaに代入します。
次も参照
『スクリプトガイド』のリスト演算子と関数
Assign(a, b)
a=b
説明
bの値をaに代入する。
戻り値
aの新しい値
引数
a
変数でなければならない。
b
変数、数値、または行列。
メモ
aは値の変更を受け入れる必要があるので、変数でなければなりません。第1引数を数値にすると、エラーが出ます。bが何らかの式の場合、まずその式が評価され、その結果がaに代入されます。
次も参照
『スクリプトガイド』のリスト演算子と関数
Divide To(a, b)
a/=b
説明
aをbで割り、その結果をaに代入する。
戻り値
商
引数
a
変数でなければならない。
b
変数、数値、または行列。
次も参照
『スクリプトガイド』のリスト演算子と関数
Multiply To(a, b)
a*=b
説明
aとbを掛けて、その積をaに代入する。
戻り値
積
引数
a
変数でなければならない。
b
変数、数値、または行列。
メモ
第1引数の値は変更を受け入れる必要があるので、変数でなければなりません。第1引数を数値にすると、エラーが出ます。
Multiply To()という関数の形式で指定する場合、引数は2つしか指定できません。引数が1つまたはなしの場合、Multiply To()は欠測値を戻します。また、最初の2つの引数以外は無視されます。
a*=bで指定する場合、3つ以上の引数を取ることができます。その場合、ペアを右から左へと評価し、それぞれの合計が左側の変数に代入されます。最後の引数を除いて、引数はすべて変数でなければなりません。
例
a*=b*=c
bとcを掛けて、その積をbに代入します。さらに、aとbを掛けて、その積をaに代入します。
次も参照
『スクリプトガイド』のリスト演算子と関数
PostDecrement(a)
a--
説明
ポストデクリメント。aから1を引いて、差をaに代入する。
戻り値
a-1
引数
a
変数でなければならない。
メモ
a--またはPost Decrement(a)が別の式の中にある場合、まずその式が評価され、次にデクリメント演算子が実行されます。この式は、主にループ制御に使用されます。
次も参照
『スクリプトガイド』のリスト演算子と関数
Post Increment(a)
a++
説明
ポストインクリメント。aに1を足して、合計をaに代入する。
戻り値
a+1
引数
a
変数でなければならない。
メモ
a++またはPost Increment(a)が別の式の中にある場合、まずその式が評価され、次にインリメント演算子が実行されます。主にループ制御に使用されます。
次も参照
『スクリプトガイド』のリスト演算子と関数
Subtract To(a, b)
a-=b
説明
aからbを引いて、差をaに代入する。
戻り値
差
引数
a
変数でなければならない。
b
変数、数値、または行列。
メモ
第1引数の値は変更を受け入れる必要があるので、変数でなければなりません。第1引数を数値にすると、エラーが出ます。
Subtract To()という関数の形式で指定する場合、引数は2つしか指定できません。引数が1つまたはなしの場合、Subtract To()は欠測値を戻します。また、最初の2つの引数以外は無視されます。
a-=bで指定する場合、3つ以上の引数を取ることができます。その場合、ペアを右から左へと評価し、それぞれの合計が左側の変数に代入されます。最後の引数を除いて、引数はすべて変数でなければなりません。
例
a-=b-=c
bからcを引いて、その差をbに代入します。さらに、aからbを引いて、その差をaに代入します。
次も参照
『スクリプトガイド』のリスト演算子と関数