公開日: 09/19/2023

VマスクCUSUM管理図の例

旧機能のCUSUM(累積和)オプションを使用して、VマスクCUSUM(累積和)管理図を作成し、機械から2サイクルエンジンのオイル用添加剤を8オンスずつ缶に充填する工程を分析します。充填の工程は統計的管理状態にあると考えられています。工程は、充填された缶全体の平均重量(m0)が8.10オンスになるように調整されています。前回の分析から、充填重量の標準偏差(s0)が0.05オンスであることがわかっています。

サブグループとして4缶を標本抽出し、重量を計測する作業を、1時間に1回、12時間にわたって行いました。各データは、「重量」の測定値と、それが測定された「時間」です。データは、「時間」の昇順で並べられています。

1. [ヘルプ]>[サンプルデータフォルダ]を選択し、「Quality Control」フォルダにある「Oil1 Cusum.jmp」を開きます。

2. [分析]>[品質と工程]>[旧機能の管理図]>[CUSUM(累積和)]を選択します。

3. 「重量」を選択し、[工程]をクリックします。

4. 「時間」を選択し、[標本ラベル]をクリックします。

5. [両側]チェックボックスにマークをつけます。

6. 「パラメータ」領域で[H]ボタンをクリックして「2」と入力します。

7. [統計量の指定]をクリックします。

8. 「目標値」として「8.1」を入力します。

8.1は充填後の缶の平均重量(オンス)で、これを目標値とします。

9. δに「1」を入力します。

1は、検出したい最小のシフトの絶対値です。標準偏差または標準誤差の乗数で指定します。

10. 「Sigma」として「0.05」を入力します。

0.05は、すでに判明している充填重量(オンス)の標準偏差(s0)です。

図14.18 設定後の起動ウィンドウ 

設定後の起動ウィンドウ

11. [OK]をクリックします。

図14.19 「Oil1 Cusum.jmp」の両側CUSUM管理図 

「Oil1 Cusum.jmp」の両側CUSUM管理図

最も新しい点(時間=12)から広がっているVマスクと点を比較することで、管理図を解釈することができます。Vマスクからはみ出ている点がないので、工程にシフトが生じた証拠はないと言うことができます。VマスクCUSUM(累積和)管理図のレポートを参照してください。

より詳細な情報が必要な場合や、質問があるときは、JMPユーザーコミュニティで答えを見つけましょう (community.jmp.com).