この例では、対応のあるペア分析を実行して、2種類の温度計の違いを検定します。このデータには、20名の体温の測定値が含まれています。温度は、口腔体温計と鼓膜体温計(耳式体温計)の2種類で計測されてます。2種類の体温計で計測された体温が等しいかどうかを調べます。ここでは、20名の個体差には興味がなく、
1. [ヘルプ]>[サンプルデータフォルダ]を選択し、「Therm.jmp」を開きます。
2. [分析]>[発展的なモデル]>[対応のあるペア]を選択します。
3. 「口部」と「鼓膜」を選択し、[Y, 対応のある応答]をクリックします。
4. [OK]をクリックします。
図20.2 「対応のあるペア」レポートウィンドウ
この結果から、鼓膜体温計の方が口腔体温計に比べ、平均して1.12度高い測定値が得られることがわかります。「p値(Prob>|t|)」が小さい値であるため、この差は偶然の結果ではなく、統計的に有意と判断できます。
なお、この分析は、どちらの体温計が正しいかを判定するものではなく、体温計間に差があることを示しているにすぎません。