この例では、自動車が動かない状態になる時間を、100回のシミュレーションで算出します。
1. [ヘルプ]>[サンプルの索引]を選択し、[サンプルスクリプトフォルダを開く]をクリックし、「Car Repair Simulation.jsl」を開きます。
図13.2 車の修理システムのダイヤグラム
自動車部品の故障と修理をダイヤグラムで描いた「修理可能なシステムのシミュレーション」ウィンドウが開きます。ダイヤグラムの左端にある最初のブロックは「開始」ブロックです。「修理可能なシステムのシミュレーション」ウィンドウの右側にある「設定」パネルを見るとわかりますが、シミュレーションは3650日間実行されるように設定されています。
2. (オプション)「シード値」に「555」と入力します。
シミュレーションにおける故障は乱数によって発生しますので、実行ごとに結果は変わります。この乱数シード値(555)を指定することで、下図と同じ結果を得ることができます。
3. 「開始」ブロックの下にある緑の三角をクリックして自動車故障のシミュレーションを実行します。
シミュレーションの結果を示すデータテーブルが表示されます。
4. 「Launch Repairable Systems Simulation Results Explorer」スクリプトの横にある緑の矢印をクリックします。
「修理可能システムのシミュレーション結果」レポートを含むウィンドウが表示されます。これらの結果の解釈方法の詳細については、シミュレーション結果テーブルを参照してください。
図13.3 「修理可能なシステムのシミュレーション」レポートの一部
対象の車は、今後10年間にわたり3,600~3,640日間使用可能であると予測されます。「システム可用性の点推定」グラフに示された値は1に近いため、この車は今後10年間にわたって運転できる可能性が高いと結論付けられます。では、どの部品がシステム停止の主な原因なのでしょうか。
5. 「修理可能システムのシミュレーション - Number」の隣の赤い三角ボタンをクリックし、[システム総停止時間の箱ひげ図(要素ごと)]を選択します。
図13.4 「システム総停止時間の箱ひげ図 (要素ごと)」レポートの一部
この結果より、「自動車が使えない状態になる主な原因は、タイヤである」と言えます。自動車の稼働率を向上させるには、「耐久性の高いタイヤを使用する」、あるいは「スペアタイヤを積む」などの対策が考えられます。