JMPでは、SPSSファイルをデータテーブルとして開くことができ、SPSSの機能も一部維持されます。
• 最小限の書式が設定された一般的な数値データおよび文字データはサポートされています。
• SPSSの日付、日時、時刻の形式はサポートされています。
• デフォルトでは、ラベルは列見出しに変換されるようになっています。このオプションが有効な場合、データにラベルが指定されていないときは、列には「列1」、「列2」といった名前が付けられます。
SPSSファイルを開くときに列見出しの変換方法を選択することもできます。このときに選択した方法は、環境設定よりも優先されます。
デフォルトの変換方法を変更するには、[ファイル]>[環境設定](macOSでは[JMP]>[環境設定])を選択します。[一般]ページで[データを読み込む際、SPSSのラベルを列名に使用する]チェックボックスをオフにします。この場合は、変数名が列見出しとして自動的に読み込まれます。
• SPSSファイルで定義した値ラベルは、「値ラベル」列プロパティとして保存されます。この値ラベルが、元の値の代わりにデータテーブルの各セルに表示されます。「値ラベル」列プロパティの詳細については、値ラベルを参照してください。
• SPSSでは、ある変数の特定の値を欠測値として扱うことができます。たとえば、「身長」の変数で64という値を欠測値とみなすとすると、「身長」の分布の計算時には、値64が無視されます。SPSSを読み込む際、これらの値は変数の「欠測値のコード」列プロパティとして設定されます。
欠測値の範囲は20個の数値までサポートされています。範囲が負の数値から始まる場合は、数値が0に向かってカウントダウンされる方向に順に数えられます(例、-10から-5まで)。範囲が正の数値から始まる場合は、数値が最も小さな値から大きくなる順に数えられます(例、-1から-12まで)。
SPSSファイルで選択されている独自の通貨形式は、読み込み時に維持されません。また、日本語データとして、シフトJISデータのみ正しく読み込めます。
SPSSファイルを開くには(Windows)
1. [ファイル]>[開く]を選択します。
2. 「ファイル名」の横のリストから[SPSSデータファイル(*.sav)]を選択します。
3. SPSSファイルを選択します。
4. (オプション)列見出しを指定するには、「JMPの列名に使用」で次のオプションのいずれかを選択します。
– [SPSSラベル]は、SPSSラベルから列見出しを作成します。
– [SPSS変数名]は、変数名から列見出しを作成します。
5. [開く]をクリックします。
選択したファイルがデータテーブルとして開きます。
SPSSファイルを開くには(macOS)
1. [ファイル]>[開く]を選択します。
2. SPSSファイルを選択します。
3. (オプション)列見出しを指定するには、次のいずれかを実行します。
– 変数名を列見出しに変換する場合は、[SPSSのラベルを列名として使用]の選択を解除します。
– ラベルを列見出しに変換する場合は、[SPSSのラベルを列名として使用]を選択します。
4. [開く]をクリックします。
選択したファイルがデータテーブルとして開きます。
メモ:
• 他のファイルの読み込み時と同様、大容量のSPSSファイルを開いたり保存したりする際には時間がかかることがあります。
• .savファイルのSPSSラベルでは、パイプ文字(|)を使って複数応答内の語句を区切ることができるようになりました(例、in “detergent|liquid”)。
区切り文字を変更するには、Preference(SPSSMultiResponseDelimiter(":"))というJSLスクリプトを実行します。ここで、コロンは新しい区切り文字です。