「モデルに基づく多変量管理図(MDMVCC; Model Driven Multivariate Control Chart)」プラットフォームには、「監視」と「診断」という2つの主な機能があります。
• 多変量管理図によって、多変量から成る工程を監視できます。
• 個々の変数の、全体的な変化への寄与を、対話的に掘り下げて調査し、工程を診断することができます。
多変量管理図の詳細については、Kourti and MacGregor(1996)を参照してください。
現在または以前のデータを使用して、モデルに基づく多変量管理図を作成することができます。現在のデータから算出した管理限界を用いて作成された管理図を「フェーズI」の管理図、履歴データから求められた目標統計量を用いて作成された管理図を「フェーズII」の管理図とします。フェーズIの管理図では、工程が安定していることを確認し、工程の目標統計量を計算します。フェーズII管理図は、フェーズIのデータから計算された目標統計量に基づいて工程の新しいデータを監視します。
フェーズIIのモデルに基づく多変量管理図を作成するには、まず、工程が安定している期間を見極めます。そして、以下の手順を実行します。
1. フェーズI管理図を作成し、得られたデータにおいて工程が安定しているかどうかを確認します。
このフェーズIで使用したデータが、履歴データになります。
2. この履歴データの目標統計量を保存します。
3. フェーズⅡの管理図を用いて、進行中のプロセスを監視します。
履歴データを使用したモデルに基づく多変量管理図の例を参照してください。