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公開日: 09/19/2023

「寿命の二変量」プラットフォームの概要

「寿命の二変量」は、加速寿命試験データを分析するためのプラットフォームです。加速寿命試験は、比較的短い時間で製品の故障時間データを得るために、製造業において日常的に行われています。よく使われる加速因子には、温度・電圧・圧力・使用率などがあります。試験結果を外挿することにより、ストレスがかかっていない通常の状態での故障時間が推定されます。推定された値をもとに、信頼性の評価、故障原因の検出と改善、製造メーカーの比較、製品の信頼性保証を行います。

「寿命の二変量」プラットフォームに用意されている変換式は、故障時間と加速因子との物理的・化学的関係をモデル化するのに広く使われているものです。Arrheniusの関係式(温度の単位として摂氏・華氏・ケルビンのいずれも指定可能)や、電圧による加速の式が用意されています。また、線形・対数・ロジット・逆数・平方根・Box-Cox・位置・位置と尺度・カスタムといった式も用意されています。

なお、[実験計画(DOE)]>[加速寿命試験計画]プラットフォームでは、加速寿命試験の計画を作成できます。『実験計画(DOE)』の加速寿命試験計画を参照してください。

また、[実験計画(DOE)]>[標本サイズエクスプローラ]に用意されている「信頼性寿命試験」と「信頼性実証」でも、信頼性試験に適した標本サイズを求めることができます。[標本サイズエクスプローラ]のこれらの機能については、『実験計画(DOE)』の標本サイズエクスプローラを参照してください。

Meeker and Escobar(1998、p. 495)は、加速寿命試験データの分析に対して以下の手順を提唱しています。

1. グラフに描いて、データを検討する。加速因子に対して故障時間をプロットした散布図などを描く。

2. 加速因子の水準ごとに確率分布をあてはめる。この時、確率分布をいろいろ変えてみて、あてはまりを確認する。

3. 故障時間と加速因子との間に分析者が想定できる関係をもとに、全体モデルをあてはめる。

4. ステップ3で作成したモデルを、ステップ2で行った個別の分析と比較し、全体モデルのあてはまりを評価する。

5. 残差分析と各種の診断分析を行ってモデルの仮定を検証する。

6. 推論を行うのに、データが十分妥当なものであるか検討する。

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