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公開日: 09/19/2023

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「アップリフト」プラットフォームでは、キャンペーンなどの処置(treatment; 処理、治療)が消費者の動向に及ぼす増分的な影響をモデル化できます。アップリフトモデルは、市場調査によく用いられます。アップリフトモデルは、処置に反応すると予測される消費者グループを特定するのに役立ちます。そのような消費者グループを特定できれば、資源の割り当てや消費者に与える影響を最適化できるでしょう。(Radcliffe and Surry, 2011を参照)。

「アップリフト」プラットフォームは、パーティションモデルをあてはめます。従来のパーティションモデルは予測が最良となるような分岐を選択します。一方、アップリフトモデルは処置の差を最大化する分岐を選択します。

パーティションによるアップリフトモデルでは、処置が影響するグループとそうでないグループが存在していると仮定します。考えられるすべての二分岐にデータを分け、モデルをあてはめて分岐を決定します。あてはめられるモデルの種類は、応答の種類によって異なります。応答変数が連続尺度の場合には、分岐、処置、および、分岐と処置の交互作用の線形関数としてモデル化されます。応答変数がカテゴリカルな場合には、同様に、分岐、処置、および、分岐と処置の交互作用のロジスティック関数としてモデル化されます。どちらの場合も、交互作用項は、分岐によって分かれた2つの消費者グループ間における、アップリフトの差に相当します。最も有意性の高い分岐が選択され、同様のプロセスが繰り返されます。

「アップリフト」プラットフォームで分岐に使用される基準は、各二分岐モデルにおける交互作用項の有意性です。ただし、p値のみに基づいて説明変数を選択すると、水準の多い説明変数が有意になりやすいという多重性のバイアスが生じます。このため、JMPは、p値に水準数またはモデル数を考慮した調整を加えています。この調整はモンテカルロシミュレーションに基づいています。Sall(2002)を参照してください。すべての説明変数における、考えられるすべての二分岐のうち、モデルの交互作用項の調整済みp値が最小になる分岐が選択されます。そして、それぞれの分岐に対しては、調整済みp値の対数価値(‐log10)がレポートされます。

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