|
構文の要約において、「|」は「または」を意味し、複数のオプションを分けるために用いられます。通常、「|」で分かれたオプションは互いに排他的です。つまり、選べるものは1つだけで、いくつも選ぶことはできません。
Col
構文の要約で、データテーブルの列への参照を意味する表記です。例: Column("年齢")。
db
構文の要約で、ディスプレイボックスへの参照を意味する表記です。例: report(Bivariate[1])
dt
構文の要約で、データテーブルの列への参照を意味する表記です。例: Current Data Table()、Data Table("Big Class.jmp")。
obj
構文の要約で、分析プラットフォームへの参照を意味する表記です。例: Bivariate[1]
ODBCデータベース
Open DataBase Connectivity(ODBC)はMicrosoftによる規格です。JSLでは、Open Databaseコマンドを使って、ODBCに対応したあらゆるデータソースにアクセスできます。
POSIX
POSIXはPortable Operating System Interfaceの頭字語で、IEEEの登録商標です。POSIXパス名はJMPが動作するどのオペレーティングシステムでも使用できるため、オペレーティングシステムごとにパス構文を使い分ける必要がありません。
演算子
通常、演算子は1文字か2文字の記号で表されます。例: 加算を示す「+」や、以下を示す「<=」
オブジェクト
オブジェクトは、JMPの動的なエンティティで、たとえばデータテーブル、データ列、プラットフォーム結果ウィンドウ、グラフなどがこれにあたります。ほとんどのオブジェクトは、自身に対して何らかのアクションを実行するよう指示するメッセージを受け取れます。
関数
関数名に続く括弧の中に引数または引数のリストをとります。たとえば、二項演算子 + は Add()と等価です。また、ステートメント とAdd(3, 4) は等価です。JSLの演算子のすべてに、等価な関数がありますが、関数の中には等価な演算子がないものもあります。たとえば、Sqrt(a)は関数でしか表現できません。自分自身で定義した関数を特定の名前で保存するFunctionも参照してください。
行の属性
データ行の属性のあらゆる組み合わせを格納するデータ要素の型のことです。属性には、除外する、表示しない、ラベルあり、選択されている、色、マーカー、色の濃淡、色相があります。
行列
行列は、数値の行と列から成る長方形配列で、JMPのデータの型の1つです。JSLでは、行列は大括弧( [ ] )表記か、Matrix関数で作成します。
グローバル変数
グローバル変数とは、セッションの中で存在し続ける名前です。グローバル変数には、たとえば、数値、文字列、リスト、オブジェクトの参照など、さまざまなタイプの値を入れることができます。グローバル変数と呼ばれるのは、特定のコンテキストだけでなく、ほとんどどこででも参照できるためです。
現在行
スクリプト操作の対象となる行の番号です。デフォルトではゼロ(行なし)になっています。Row()やFor Each Rowなどで現在行を設定できます。
現在のデータテーブル
現在のデータテーブルとは、Current Data Table()で指定されているデータテーブルのことです。
コマンド
処理を行うJSLステートメントの一般表現です。『スクリプトガイド』では、関数、またはメッセージのように、具体的な用語の方をできるだけ使っています。
左辺値
左辺値(L-value)とは、値を代入することができる式のことです。このマニュアルにおいて、「左辺値」の式とは、現在の値を戻すこともできるが、代入演算によって値を設定することもできる式を指します。たとえば、Row()関数は、現在行の通し番号を求め、これをx=Row()のように他の変数に割り当てることができます。例: x=Row()。しかし、Row()関数は左辺値であるので、代入演算の左辺に置いて、Row()=10のように値を設定することもできます。例: Row()=10。
参照
スクリプトで表現可能なオブジェクトにメッセージを送るために、そのオブジェクトを示す方法です。例: column("年齢")、Current Data Table()、Bivariate[1]。一般に参照は便宜上、グローバル変数で保存されます。
事前計算される統計量
一度計算され、以後定数として使われる統計量です。
省略(eliding)演算子
省略演算子は、両側のオペランドをまとめて評価する演算子で、厳密に左から右へ評価する場合とは結果が異なります。たとえば、12<a<13はaが12~13の範囲にあるかどうかを評価する式で、JMPでは式全体を読み込んでから評価します。<が省略演算子でない場合、式は左から右へ評価されます。たとえば、(12<a)<13は、括弧の中の比較がまず評価され、真の場合は1、偽の場合は0が戻されます。そして、その戻り値が13より小さいかを評価します。そのため、(12<a)<13の結果は、常に1(真)となります。object<<messageのように使われる演算子<<も、省略演算子です(これは、Send(object, message)と等価)。
スカラー
行列ではない、1つの数値のことです。
スコープ演算子
スコープ演算子は名前を特定のデータの型と解釈させます。たとえば、:nameの演算子「:」はnameが列であるとし、::nameの演算子「::」はnameがグローバル変数であるとします。まれに、開いているすべてのプロジェクトで共通の変数を使用したい場合もあるでしょう。そのときは、:::ルート演算子を使用してください。
接頭演算子
接頭演算子は、否定の!aのように、右側(演算子の後)に引数をとります。
接尾演算子
接尾演算子は、1ずつ加算するa++や1ずつ減算するa--のように、左側(演算子の前)にオペランドをとります。
データフィード
データフィードとは、リアルタイムデータを連続して読み込む方法の1つです。リアルタイムデータとは、たとえばシリアルポートに接続された測定機器から読み込んだデータです。
データベース
この用語は非常に広い意味で使われますが、JMPでは、JSLのOpen Databaseコマンドを使いODBCを通じてアクセスできる、あらゆる外部データソース(SQLなど)を意味します。
頭部(head)
JSL式のheadとは、引数を除いた式のことです。たとえば、Assign( x, 100.1 )という式の頭部(head)は、Assign()です。
トグル
行の属性コマンドでブール値の引数を省略すると、その設定がトグルします。オプションがオフなら、メッセージがオンになります。オプションがオンなら、メッセージがオフになります。このようなコマンドを繰り返し送ることで、オンとオフの間を往復します。ブール引数を指定すれば、コマンドが明示的にオンまたはオフに設定するので、同じコマンドを繰り返し送っても逆の設定にはなりません。その他のメッセージでブール値の引数を省略した場合は、オプションがオンになります。
名前
名前は、JSLオブジェクトへの参照です。たとえば、グローバル変数に3という数値を割り当てるa=3というステートメントでは、「a」がグローバル変数の名前です。
名前空間
名前空間とは、一意の名前およびそれに対応する値の集まりです。名前空間は、異なるスクリプト間での名前の競合を回避するのに役立ちます。
名前付き引数
名前付き引数は、特定の名前によって明示的に定義される引数のことです。たとえば、HexToNumber(hextext, <Base(number)>)には、Baseという名前付き引数が1つあります。これは、 HexToNumber に決まった名前の引数として直接指定する必要があります。
二項演算子
二項演算子は、両側に1つずつオペランドを取るものです。たとえば数値演算の +、代入演算 a=7の =などです。
引数
引数とは、JSL関数、メッセージなど、括弧の中で指定するものです。たとえば、Open("Big Class.jmp")の引数は、Big Class.jmpです。
多くの場合、引数は、指定された位置によって、その意味が決められます。たとえば、size(200, 100)において、200と100は位置指定の引数であり、第1引数は幅、第2引数は高さと常に解釈されます。名前付き引数の項も参照してください。
ブール値
ブール値とは、はい/いいえのような2値のことです。たとえば、オン/オフ、表示/非表示、真/偽、1/0、または、はい/いいえです。ブール値は、真か偽か(または欠測しているか)を評価しています。
ベクトル
1列だけ、または1行だけから成る行列のことです。
マウスアップ
マウスのボタンを放すと実行できるイベントです。Handle()およびMousetrap()を参照してください。
マウスダウン
マウスのボタンを押すと実行できるイベントです。Handle()およびMousetrap()を参照してください。
メタデータ
JMPのデータテーブルでは、メタデータとはデータを記述したデータのことです。たとえば、データソース、列のノート、テーブルスクリプトなどです。
メッセージ
メッセージはJSLのステートメントで、実行できるオブジェクトへ送られます。
リスト
リストとは、項目をいくつも含むデータの型です。リストは、中括弧( { } )を用いた表記か、List関数で作成します。リストを使えば、たくさんの項目をスクリプトで一度に扱えます。