この例では、温度、時間、触媒の量が、反応におよぼす効果を調べたいとします。温度は、変更が非常に困難な変数(一次単位因子)です。時間は、変更が困難な変数(二次単位因子)です。触媒の量は、変更が容易な変数です。一次単位因子と二次単位因子については、『実験計画(DOE)』の「カスタム計画」章を参照してください。
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カスタム計画を使用して、2段分割計画を作成します。第 “計画の作成”を参照してください。
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REML法を使ってモデルをあてはめます。第 “モデルのあてはめ”を参照してください。
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この節の手順を省略するには、[ヘルプ]>[サンプルデータライブラリ]を選択し、「Design Experiment」フォルダの「Catalyst Design.jmp」を開きます。そして、「Catalyst Design.jmp」データテーブルの「DOEシミュレート」スクリプトの横にある緑の三角ボタンをクリックします。この操作が済んだら、第 “モデルのあてはめ”に進んでください。
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[実験計画(DOE)]>[カスタム計画]を選択します。
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「因子」アウトラインで、「N個の因子を追加」の横のボックスに「3」と入力します。
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[因子の追加]>[連続変数]を選択します。
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これで、「温度」が一次単位因子になります。
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これで、「時間」が二次単位因子になります。
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[続行]をクリックします。
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「モデル」パネルで[交互作用]>[2次]を選択します。
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「カスタム計画」の赤い三角ボタンをクリックし、メニューから[応答のシミュレート]を選択します。
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[計画の作成]をクリックします。
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[テーブルの作成]をクリックします。
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図10.2 計画テーブル
図10.3 「応答をシミュレート」ウィンドウ
計画テーブルと「応答をシミュレート」ウィンドウが表示されます。データテーブルには、「DOE シミュレート」スクリプトが含まれています。このスクリプトを実行すれば、いつでもパラメータ値を変更できます。
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「二次単位 σ」に「1.5」と入力します。
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[適用]をクリックします。
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データテーブルの「Yのシミュレーション」の計算式が更新されます。計算式を表示するには、「列」パネルで列名の右側にある+記号をクリックしてください。
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データテーブルの「モデル」スクリプトの横の緑の三角ボタンをクリックします。
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「Yのシミュレーション」をクリックし、[Y]ボタンをクリックします。
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これにより、「Y」が、シミュレーションの計算式を含む列に置き換えられます。
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[実行]をクリックします。
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図10.4 REML法のレポートとWald法の信頼区間
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図10.5 「シミュレーション」ウィンドウ
このシミュレーションでは、現モデルの推定に用いた「Yのシミュレーション」列のデータ値が、シミュレーションごとに「Yのシミュレーション」列の計算式で生成される乱数に置き換えられます。右クリックして選択された「分散成分」列がシミュレーションされます。右クリックした「分散成分」列が強調表示され、この列が「パラメータ推定値」テーブルに表示されている各効果に対してシミュレーションされることを示します。
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「標本数」に「200」と入力します。
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(オプション)「乱数シード値」に「456」と入力します。
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この操作を行うと、1行目を除き、分散成分のシミュレーション結果(一部)と同じ値が生成されます。
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[OK]をクリックします。
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1行目の値は、分散成分のシミュレーション結果(一部)とは異なります。
図10.6 分散成分のシミュレーション結果(一部)
「最小2乗法によるあてはめ シミュレーション結果(分散成分)」データテーブルの最初の行は、元データから計算された「分散成分」の推定値であり、除外の状態になっています。その他の行は、シミュレートした値です。
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「一変量の分布」スクリプトを実行します。
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各分散成分の信頼区間は、分散成分に対して「一変量の分布」を実行した結果(一部)の「シミュレーション結果」レポートに示されているとおりです。α=0.05の行の95%信頼区間を、REMLレポート(REML法のレポートとWald法の信頼区間)の信頼区間と比較してみましょう。