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次の例は、Byrne and Taguchi(1986)が論述した実験です。この実験の目的は、ナイロンチューブの粘着力(引っ張り強度)を最大化するような制御因子の最適な設定を見つけることです。3つの誤差因子に対して4つの制御因子を評価します。
2.
[ヘルプ]>[サンプルデータライブラリ]を選択し、「Design Experiment」フォルダにある「Byrne Taguchi Factors.jmp」を開きます。
4.
内側配置に[L9-Taguchi]が選択されていることを確認します。
5.
外側配置計画に[L8]を選択します。
図14.2 設定後の「タグチ計画」ウィンドウ
6.
[続行]をクリックします。
7.
[テーブルの作成]をクリックすると、データを入力する前のタグチ計画のような計画テーブルが表示されます。
図14.3 データを入力する前のタグチ計画
8.
[ヘルプ]>[サンプルデータライブラリ]を選択し、「Design Experiment」フォルダの「Byrne Taguchi Data.jmp」を開きます。タグチ計画による実験データのテーブル(Byrne Taguchi Data.jmp)にその実験データを示します。
図14.4 タグチ計画による実験データのテーブル(Byrne Taguchi Data.jmp)
「SN比Y」列は、応答が大きい法が良い場合(望大特性の場合)のSN比です。この望大特性のSN比は、応答値の逆数から平均平方を求め、その常用対数に-10を掛けたものです。
個々のYの応答値がどれも大きいとき、この望大特性のSN比は大きくなります。つまり、この望大特性のSN比から、誤差因子のすべての設定において応答値が安定して大きくなるような制御因子の設定を見つけることができます。
1.
「Byrne Taguchi Data.jmp」データテーブルで、「モデル」スクリプトの緑の三角ボタンをクリックして、スクリプトを実行します。
図14.5 「Byrne Taguchi Data.jmp」の「モデルのあてはめ」起動ウィンドウ
2.
[実行]をクリックします。
図14.6 予測プロファイル
3.
「予測プロファイル」の赤い三角ボタンのメニューから[最適化と満足度]>[満足度関数]を選択します。
満足度関数のトレースを描いた行と、満足度関数を設定する列が、プロファイルに追加されます(「Byrne-Taguchiデータ」の最適因子設定)。この例では、デフォルトで満足度関数は「望大特性」となっています。このデフォルトの設定をそのまま使います。予測プロファイルの満足度関数について詳しくは、『プロファイル機能』の「プロファイル」章を参照してください。
4.
「予測プロファイル」の赤い三角ボタンのメニューから[最適化と満足度]>[満足度の最大化]を選択します。
図14.7 「Byrne-Taguchiデータ」の最適因子設定
この例での最適な設定は、「結合部長さ」「高さ」が2、「奥行き」が3、「粘着率」が1です。このように設定すると、平均の予測値は22.8、SN比は26.9になります。