「期待平均平方」レポートは、「Investment Castings.jmp」サンプルデータの「期待平均平方」レポートです。サンプルデータに添付されている「モデル: EMS」スクリプトを実行し、次にモデルを実行すると作成されます。
図3.64 「期待平均平方」レポート
この表から、「温度」の期待平均平方は次の線形結合と等しいことが分かります。
「温度」は固定効果であるが、は「温度」を変量効果として扱ったときの母分散である。
各効果の検定には、F検定が使われています。このF検定の分母は、その期待値が、帰無仮説のもとでの分子の平均平方期待値と一致するような平均平方です。この分母は、分散成分と固定効果に関係する値から合成されて求められます。
F検定の分母で使われる平均平方の合成値。
検定のF値。分子平均平方と分母平均平方の比。分母平均平方は、「F検定の分母」レポートで求められています。
注意: EMS法を用いた場合、最小2乗平均の標準誤差、および、最小2乗平均の対比に対するF検定の分母では、上記した合成分母が使用されます。しかし、交互作用で共通の水準内で比較する対比の検定など、特定の状況では、検定や標準誤差などが適切でなくなることがあります。また、「カスタム検定」や「てこ比プロット」オプションの結果は、合成分母ではなく、単なる誤差分散の推定値を使って計算されます。そのため、EMS法を用いた場合、これらの結果が適切でなくなることがあります。