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X1X2、…、X10という10個の観測変数があるとしましょう。この10個の変数を、F1F2の2つの潜在変数で説明したいと仮定します。ここでは説明を簡単にするため、因子は互いに相関がないものとします。なお、モデルを識別するため、通常、各因子は平均が0で、分散が1と仮定されます。求めたいモデルは、次のような式です。
このとき観測変数の分散は、Var(Xi) = βi12 + βi22 + Var(εi)となります。Xiの分散のうち、因子に寄与する部分(これを共通分散あるいは「共通性」と言います)はβi12 + βi22です。残りの分散、 Var(εi) は「独自分散」あるいは「独自性」と呼ばれているものであり、Xi 固有の特殊な要因や誤差要因によってもたらされる変動とみなされます。
因子分析の詳細は、Jöreskog (1977)またはCudeck and MacCallum (2007)を参照してください。