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満足度関数は、複数の応答変数がある場合に特に役立ちます。満足度関数のアイデアはDerringer and Suich(1980)によって考案されたもので、次のような例を挙げて説明されています。応答変数は、「摩擦」「引張応力」「伸び」「硬度」の4つです。因子は、中心複合計画によって決められた「シリカ」「シラン」「硫黄」の3つです。
このデータは、サンプルデータのフォルダに、「Tiretread.jmp」データテーブルとして保存されています。データテーブル内の「4応答の応答曲面モデル」スクリプトを実行すると、4つの応答変数に対し、2次応答曲面モデルがあてはめられます。結果のレポートには、各応答変数に対する結果に続いて、予測プロファイルが表示されます(複数応答変数の予測プロファイル(最適化する前))。満足度関数は、次のように定義されています。
1.
「摩擦」「引張応力」は値が大きいほど満足度が高い。
2.
「伸び」は500(目標値)である場合に満足度が最も高い。
3.
「硬度」は67.5(目標値)である場合に満足度が最も高い。
図3.18 複数応答変数の予測プロファイル(最適化する前)
満足度を最大にするため、「予測プロファイル」の赤い三角ボタンのメニューから[最適化と満足度]>[満足度の最大化]を選択します。結果は最適化後の予測プロファイルのようになります。一番下に表示されている満足度トレースを見ると、効果の値を現在の値以外の場所にずらせば、満足度が下がることがわかります。つまり、これ以上調整を加えると、全体の満足度が低下してしまうのです。
図3.19 最適化後の予測プロファイル