「応答のスクリーニング」の機能は、独立したプラットフォームとして、または「モデルのあてはめ」プラットフォームの手法として呼び出すことができます。独立したプラットフォームとしては、「応答のスクリーニング」で実行される分析に示すように、「二変量の関係」プラットフォームと同じ検定を実行します。「モデルのあてはめ」の手法としては、線形モデルやロジスティックモデルをあてはめて、各効果に対して検定を行います。
結果は、グラフだけではなく、データテーブルとしても出力されます。出力されたデータテーブルをもとに、検定結果をさらに検討したり、p値の大きさで並べ替えたり、特定の大きさ以下のp値を抜き出したり、いろいろなグラフを描いたりできます。このデータテーブルには、生のp値や、FDR調整したp値などの統計量が出力されます。
検定を何度も行うと、まったくの偶然だけで有意となってしまう確率が大きくなります。このため、生のp値を何らかの方法で調整する必要があります。「応答のスクリーニング」では、FDR(False Discovery Rate;偽発見率)を制御するように、多重性の調整を行ったp値を算出します。偽発見率(FDR)とは、「有意とされた仮説の中における、実際には有意でない仮説の割合」の期待値です(Benjamini and Hochberg 1995, Westfall et al.2011)。
実質的には無意味なほど差が小さくても、標本サイズが大きくなると、統計的には有意にはなりやすくなり、「差がある」と判断してしまう可能性が高くなります。この問題に対処するため、差がどれぐらいの大きさあれば実質的に意味があるかを定義できます。そして、検定では、そこで指定された大きさ以上の差があると判定されたものだけが検出されます。
JSLコマンドSummarize Y by Xは、「応答のスクリーニング」プラットフォームと同じ働きをしますが、プラットフォームのウィンドウは生成されません。詳細については、『スクリプト構文リファレンス』の「Summarize YByX」を参照してください。