JMP 14.2オンラインマニュアル
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応答のスクリーニング
大規模データにある多数の応答変数を検定する
近年になり、1つの工業部品や生物検体について、多数の項目が1度に測定されるようになりました。このような大規模データを分析するには、新しい統計手法が必要です。多数の応答に対して統計的検定を行う場合には、それを考慮した適切な手法が必要です。
「応答のスクリーニング」プラットフォームは、応答変数や説明変数が多数ある場合に、それらに対する検定の処理を一度に行います。検定結果や要約統計量は、データテーブルとしても出力されるため、それらの結果をさらに検討できます。生のp値だけではなく、FDR(False Discovery Rate; 偽発見率)を制御するように調整されたp値も計算されます。FDRを考慮した多重性調整は、本当は差がないのに「差がある」と誤って判断してしまう確率を制御する手法です。なお、FDR調整p値をプロットするときには、解釈を簡単にするため、対数スケールが使われます。
大規模なデータはあまり綺麗ではなく、外れ値や欠測値を含む場合がよくあります。「応答のスクリーニング」では、外れ値や欠測値を処理するオプションがあります。ロバスト推定(頑健な推定)を使うと、外れ値からあまり影響を受けずに推定が行えます。欠測値に対するオプションを使用すれば、欠測値を計算に含めることができます。こうした機能があるため、データの品質をあまり気にせずに、すぐに分析を行うことができます。
実質的には無意味なほど差が小さくても、標本サイズが大きくなると、統計的有意にはなりやすくなり、差があると判断してしまう可能性が高くなります。「応答のスクリーニング」では、どの程度の大きさがあれば差が実質的に意味があるかを指定し、それに対する検定を行うことができます。また、指定した絶対値を上回る差がないことを、つまり、平均が実質的には等しいことを確認したい場合もあるでしょう。このような同等性検定も、「応答のスクリーニング」では実行できます。
図18.1
「応答のスクリーニング」プロットの例
目次
「応答のスクリーニング」プラットフォームの概要
「応答スクリーニング」の例
「応答のスクリーニング」プラットフォームの起動
「応答のスクリーニング」レポート
FDR PValue Plot
FDR LogWorth by Effect Size
FDR LogWorth by RSquare
「PValues」データテーブル
「PValues」データテーブルの列
[ロバスト]オプションを選択した場合に追加される列
「PValues」データテーブルのスクリプト
「応答のスクリーニング」プラットフォームのオプション
[平均の保存]オプションで保存されるデータテーブル
[平均の比較を保存]オプションで保存されるデータテーブル
「モデルのあてはめ」の[応答のスクリーニング]手法
「モデルのあてはめ」での「応答のスクリーニング」の起動
「応答スクリーニングのあてはめ」レポート
「PValues」データテーブル
「Y Fits」データテーブル
「応答のスクリーニング」の別例
実質的な差や実質的な同等性に対する検定の例
「最大対数価値」オプションの例
ロバストなあてはめの例
[応答のスクリーニング]手法
「応答のスクリーニング」プラットフォームの統計的詳細
FDR(False Discovery Rate; 偽発見率)