管理限界は、kの倍数(Kシグマ)と有意水準(Alpha)のどちらかの値に基づき現在のデータから計算することができます。また、工程変数の列の列プロパティに予め設定しておくか、または、限界値のデータテーブルに予め保存しておくか、いずれかの方法で管理限界を指定することもできます。限界値のデータテーブルおよび[限界値の取得]ボタンについては、第 “限界値の保存と取得”で説明しています。[Kシグマ(kxσ)]または[Alpha]を指定する場合は、どちらか一方だけを指定してください。[Kシグマ(kxσ)]は、デフォルトでは3(3シグマ)に設定されています。
Kシグマ(kxσ)
このオプションは、各標本における標準誤差に対する倍数によって、管理限界を設定します。[Kシグマ(kxσ)]を指定すると、期待値より標準誤差のk倍だけ大きい値および小さい値が管理限界になります。kを指定するには、[Kシグマ(kxσ)]のラジオボタンをクリックし、テキストボックスに正の値を入力します。通常は、kを3(3xσ)に設定します。Kシグマが3(左図)と4(右図)のときの管理図の例は、「Coating.jmp」データのX̅管理図で、Kシグマが3のときと4のときを比較したものです。
管理限界(確率限界(probalibity limits)とも呼ばれる)として、工程が管理された状態にあるときに、サブグループの統計量が管理限界を超える確率(Alpha)を使用します。Alphaを指定するには、[Alpha]ラジオボタンをクリックし、確率の値を入力します。通常、Alphaは0.01~0.001の間に設定します。正規性を仮定したX̅管理図で、管理状態にあるときのパラメータが既知である場合、Kシグマ3に相当するAlpha値は、0.0027です。