Plackett-Burman計画は、一部実施要因計画の代わりとなる計画です。2水準の一部実施要因計画では、その性質上、実験回数を2のべき乗にしなければなりません。しかし、Plackett-Burman計画には、実験回数が12、24、28のものがあります。
「Weld-Repaired Castings.jmp」サンプルデータは、Plackett-Burman計画を使ったデータテーブルで、Box et al.(1978)で取り上げられている計画から派生した実験の結果をまとめたものです。溶接の質に影響すると考えられる、「元の構造」、「ビードのサイズ」、「圧力処理」、「熱処理」、「冷却速度」、「研磨」、「最終処理」の7つの因子について、実験回数12のPlackett-Burman計画を使って調べています。応答は、100×log(寿命)の値です。(サンプルデータには、誤差に使用されている4つの項も含まれますが、この分析では使用しません。)
1. [ヘルプ]>[サンプルデータライブラリ]を選択し、「Weld-Repaired Castings.jmp」を開きます。
2. [実験計画(DOE)]>[古典的な計画]>[2水準スクリーニング]>[2水準スクリーニングのあてはめ]を選択します。
起動ウィンドウは、列プロパティに従って自動的に入力された状態で開きます。「寿命Log (×100)」が応答[Y]に設定されています。
「元の構造」、「ビードのサイズ」、「圧力処理」、「熱処理」、「冷却速度」、「研磨」、「最終処理」の7つの因子が[X]として指定されています。
3. [X]のウィンドウを下へスクロールします。「ε1」、「ε2」、「ε3」、「ε4」を選択し、[削除]をクリックします。
4. [OK]をクリックします。
図10.6 「Weld-Repaired Castings.jmp」の「スクリーニング」レポート
有意と特定された効果は、「研磨」のみです。アスタリスクがついた項、つまり前の効果に対して直交していない項が4つありますが、対比の値は、直交化を行ってから計算されています。そのため、ここでの推定値は、対応する回帰分析で得られる推定値とは一致しません。[モデルの実行]ボタンをクリックすると、1因子のモデルがあてはめられます。