「平均連長(ARL)」レポート
「平均連長(ARL)」レポートには、ARL値に関する表が含まれています。平均連長（ARL；Average Run Length）は、決定限界外となるまでの連の平均的な長さです。たとえば、シフト0に対するARLは、工程が統計的管理状態になっているときに、決定限界外となるまでの連の平均的な長さです。工程が統計的管理状態にある場合、シフトは生じていませんので、シフトの大きさは0です。
ARLプロファイルにおいて、CUSUM管理図の様々な設定に対する平均連長を調べることができます。「設定パネル」レポートのhおよびkパラメータを変更すると、「ARL」レポートも更新されます。ARL(0)が大きくなっており、かつ、ARL(Δ)が小さくなっているものが、理想的なCUSUM管理図です。ここで、Δは、想定される平均のシフトです。
「平均連長(ARL)」レポートは、「設定パネル」レポートの［上側］および［下側］オプションの設定によっても異なります。いずれかのオプションが1つだけ選択されていると、「ARL」レポートは、対応する片側CUSUM管理図をもとに計算されます。オプションが両方とも選択されていると、「ARL」レポートは、両方のCUSUM管理図を計算に使用します。両方のCUSUM管理図から計算されるARL値と、正および負の片側ARLの間には次式のような関係があります。
ARL表
ARL表では、0と3までの間を0.25で増分しているシフトに対する平均連長（Δ）が示されています。「データ単位」オプションが指定される場合には、このシフトは2*K/Sigma2で表されます。［データ単位］オプションが指定されていない場合には、このシフトは2*k/Sigmaで表されます。
ARLグラフ
ARLグラフは、0から3までの間のシフト（Δ）に対する平均連長を描いています。このグラフは、グラフ左側に示されているARL表の数値をプロットしたものです。