連続尺度の応答変数に外れ値があることが疑われる場合、起動ウィンドウで[ロバスト]オプションを選択すると、外れ値による影響を減らすことができます。このオプションを選択した場合は、HuberのM推定(Huber and Ronchetti, 2009)によって回帰モデルや分散分析モデルが推定されます。HuberのM推定による推定結果は、外れ値がない場合は最小2乗法によるものとかなり近い値になります。外れ値がある場合は、外れ値に小さい重みを与えることにより、その影響を減らします。
起動ウィンドウで[ロバスト]オプションを選択した場合は、次の列が「PValues」データテーブルに追加されます。[ロバスト]オプションはYが連続変数の場合にのみ適用されるため、Yがカテゴリカルな場合、「Robust」列のセルは空になります。Huber のM推定の詳細については、『基本的な統計分析』のロバストなあてはめを参照してください。例として、ロバストなあてはめの例を参照してください。
Robust Pvalue
X変数とY変数の関係に対する有意性検定のp値。ただし、ロバストな推定で求められています。
Robust LogWorth
-log10(p値)。ただし、このp値は、ロバスト推定で求められています。
Robust FDR PValue
ロバスト推定によるp値を、Benjamini‐Hochberg法によって調整したもの。[グループ変数]が指定されていない場合は、データテーブルに表示されるすべての検定を考慮して、多重性の調整が行われます。[グループ変数]が指定されている場合は、グループ変数の水準ごとに多重性の調整が行われます。
Robust FDR LogWorth
-log10(FDR調整p値)。ただし、このFDR調整p値はロバスト推定により求められています。
Robust Rank Fraction
「Robust FDR LogWorth」の順位を、検定の総回数で割ったもの。
Robust Chisq
ロバスト推定に基づく検定のカイ2乗値。
Robust Sigma
誤差の標準偏差に対するロバストな推定値。
Robust Outlier Portion
ロバスト平均からの距離が「Robust Sigma」の3倍を上回る値の割合。
Robust CpuTime
ロバスト推定の処理にかかった時間(秒数)。