この例では、地面から2つの帯水層に掘った試錐孔からの水流を示すデータを使用します。各因子を指定して「Gauss過程」プラットフォームを実行すると、それらの因子が応答Yに与える影響を理解できます。
1. [ヘルプ]>[サンプルデータライブラリ]を選択し、「Design Experiment¥Borehole Latin Hypercube.jmp」を開きます。
2. [分析]>[発展的なモデル]>[Gauss過程]を選択します。
3. 「log10 Rw」から「Kw」までを選択し、[X]をクリックします。
4. 「Y」を選択し、[Y]をクリックします。
5. JMP Proの場合は、分析の実行時間を短縮するため、[高速Gauss過程]を選択したままにします。
6. [OK]をクリックします。
図16.5 「Borehole Latin Hypercube」のレポート
「予測値と実測値のプロット」を見ると、点がY = Xの線に沿っていることから、Gauss過程の予測モデルが真の関数をよく近似していると判断できます。「モデルのレポート」では、最初の因子である「log10 Rw」の総感度が最も高くなっています。「log10 Rw」の総感度の推定値は、応答の変動の90%以上を説明しています。θの値が小さい因子は、予測式にほとんど(またはまったく)影響しません。このプロファイルを使用して、感度を視覚化します。
7. 「Gauss過程モデルY」の赤い三角ボタンをクリックし、[プロファイル]を選択します。
応答変数Yには「応答変数の限界」列プロパティがあるため、満足度関数は自動的に現れます。
8. 「予測プロファイル」の赤い三角ボタンをクリックし、[最適化と満足度]>[満足度の最大化]を選択します。
図16.6 Gauss過程モデルのプロファイル
満足度関数は応答変数Yを最大化するように設定されています。これは、データテーブルのY列に対しては、「応答変数の限界」列プロパティが設定されており、そこで「目標」を「最大化」するように指定されているからです。満足度関数を最大化することにより、応答を最大化する因子の値を識別できます。陰影のついた帯は95%信頼区間を表しています。
注: なお、実際の結果は高速Gauss過程アルゴリズムを使った図16.5の結果とは異なります。高速Gauss過程アルゴリズムでは、最適化計算の初期値に乱数を用いてるからです。