Poisson分布は、度数データのモデル化によく使われます。
mは1つのパラメータか、または多数のパラメータを持つ線形モデルです。このモデルを変換して、反復重み付き最小2乗法であてはめる方法は、たくさんの本や論文で取り上げられています(Nelder and Wedderburn 1972)。JMPでは、もっと単純にモデルを直接あてはめることができます。ここでは、例として、McCullagh and Nelder(1989)が取り上げている、波が原因で生じた貨物輸送船事故の件数のデータを用います。
このデータは「Ship Damage.jmp」データテーブルにまとめられています。モデル式は「モデル」列、損失関数(負の対数尤度)は「Poisson損失関数」列にあります。モデルをあてはめるには、次の手順に従います。
1. [ヘルプ]>[サンプルデータライブラリ]を選択し、「Ship Damage.jmp」を開きます。
2. [分析]>[発展的なモデル]>[非線形回帰]を選択します。
3. 「モデル」を[X, 予測式列]に指定します。
4. 「Poisson損失関数」を[損失]に指定します。
5. [OK]をクリックします。
6. b0の「現在値」(初期値)を「1」に、その他のパラメータを「0」に設定します。
図14.15 新しいパラメータの入力
7. [実行]をクリックします。
8. [信頼限界]ボタンをクリックします。
「解」レポートが表示されます。結果には、パラメータ推定値、信頼区間、要約統計量が含まれています。
図14.16 Poisson損失の「解」表の例