この例では、「非線形回帰」プラットフォームを使って損失関数を最小化する方法について説明します。損失関数に負の対数尤度関数を指定すると、最尤法による推定値が求められます。
サンプルデータの「Nonlinear Examples」フォルダにある「Logistic w Loss.jmp」データテーブルは、損失関数を使ってロジスティック回帰をあてはめる例です。「Y」列の値は、イベントが発生した場合が「1」、発生しなかった場合が「0」です。「モデル Y」列には線形モデル、「損失」列には損失関数が含まれます。この例の損失関数は、各オブザベーションの負の対数尤度、つまり応答の観測値についてその観測値が得られる確率を計算し、その対数の符号を逆にしたものです。
以下の手順に従って、モデルを実行します。
1. [ヘルプ]>[サンプルデータライブラリ]を選択し、「Nonlinear Examples¥Logistic w Loss.jmp」を開きます。
2. [分析]>[発展的なモデル]>[非線形回帰]を選択します。
3. 「モデル Y」を[X,予測式列]に指定します。
4. 「損失」を[損失]に指定します。
図14.11 「非線形回帰」起動ウィンドウ
5. [OK]をクリックします。
「非線形回帰のあてはめ」設定パネルが表示されます。
図14.12 「非線形回帰のあてはめ」設定パネル
6. [実行]をクリックします。
パラメータ推定値が「解」レポートに表示されます。
図14.13 「解」レポート
「解」レポートの「損失」の値は、パラメータ推定値において計算された負の対数尤度です。