「再生モデルによる分析」プラットフォームを起動するには、[分析]>[信頼性/生存時間分析]>[再生モデルによる分析]を選択します。
図6.5 「再生モデルによる分析」の起動ダイアログボックス
「列の選択」の赤い三角ボタンのメニューのオプションについては、『JMPの使用法』の列フィルタメニューを参照してください。
Y, 経過時間, イベント発生時刻
イベントが発生したときのユニットの年齢(開始時刻からの経過時間)、または、イベントが発生した時刻を指定します。Y列に指定したものがイベント発生時刻の場合、経過時間を算出できるように、記録開始時刻と記録終了時刻も指定する必要があります。
ラベル, システムID
各イベントと打ち切り年齢がどのユニットのものかを示す列です。
コスト
次のいずれかの値を含んだ列を指定します。
– 故障・修理・交換・修正などのイベントが発生したことを示す「1」。この場合、MCF(Mean Cumlative Function; 平均累計関数)は、ユニットあたりの平均累計度数になります。
– イベントのコスト(修理・交換・修正などにかかった費用)。コストを指定した場合、MCFは、1ユニットあたりの平均累計コストになります。
– 稼働やサービスが終了した、または調査対象から外されたことを示す「0」。どのユニット(システムID)にも0を含んだ行が必ず1つ必要で、その行の[Y, 経過時間, イベント発生時刻]列には最後に観測された年齢が含まれていなければなりません。データにおいてユニットの最終観測年齢(「コスト」列のセルが0のもの)が存在しない場合、エラーメッセージが表示されます。
注: 「再生モデルによる分析」のコストを示す指示変数は、「寿命の一変量」や「生存時間分析」で使用される打ち切りの指示変数の反対と考えることができます。コスト変数の場合、1は修理などのイベントを示し、0はユニットの使用が終了したことを示します。打ち切り変数の場合は、通常、1が打ち切りのある値を示し、0は打ち切りのない値、つまりユニットのイベント(故障)を示します。
グループ変数
グループ別にMCF(平均累計関数)の推定値を計算させるときに指定する列です。
原因
いくつかの故障原因を含んだ列を指定します。
記録開始時刻
開始時刻を含む列を指定します。最初の行が、記録開始時点の場合は、[最初のイベントが記録開始時刻]チェックボックスをオンにします。その場合には、内部計算において、開始時刻からの経過時間(=年齢)は、「Y」からこの列の値を引いて求められます。
記録終了時刻
サービスの終了時刻を含む列を指定します。終了時刻の列がデータにある場合は、その列をここに指定します。終了時刻が全ユニットで共通の場合は、「デフォルトの記録終了時刻」で指定することもできます。コスト列が0のデータ行がある場合は、そのデータ行が終了時刻として使用されるため、この役割を用いる必要はありません。
時間の単位
モデル化に使用する時間の単位を指定します。たとえば、データが秒単位で記録されている場合、用いる時間単位を秒に変更できます。