一部のモデル、特に実験計画の多くのモデルは、交互作用の項を含んでいます。因子が連続尺度の場合には、交互作用項は、それらの因子の積です。名義尺度や順序尺度の場合には、交互作用項は、カテゴリカルな水準を表すダミー変数の積です。
交互作用項がある場合、高次の効果を追加するには、その低次の要素が必ずモデルに含まれるように制約することがよくあります。この原則は、親子関係の原則(principle of effect heredity; 階層関係の原則)と呼ばれています。『実験計画(DOE)』の効果の親子関係を参照してください。この原則に従えば、たとえば、2 次の交互作用項がモデルに含まれている場合は、(階層における上位の効果である)主効果もモデルに必ず含めるべきです。
1. [ヘルプ]>[サンプルデータライブラリ]を選択し、「Reactor.jmp」を開きます。
2. [分析]>[モデルのあてはめ]を選択します。
3. 「Y」を選択し、[Y]をクリックします。
4. 「次数」ボックスに「2」と入力します。
5. 「送り速度」、「触媒」、「攪拌速度」、「温度」、および「濃度」を選択し、[マクロ]>[設定された次数まで]をクリックします。
6. 「手法」として[ステップワイズ法]を選択します。
7. [実行]をクリックします。
図5.12 [組み合わせ]ルールを使用した最初の「現在の推定値」レポート
図5.12のモデルは、連続尺度の因子が5つと、それらの2因子間交互作用から構成されています(つまり、5つの連続変数と、2次までの交差積を含めたモデルとなっています)。ルールで説明している[組み合わせ]、[制限]、および[効果全体]ルールでは、交互作用項をどのように含めるかを選択できます。
[組み合わせ]ルールは、2つの検定を用いて交互作用項を追加するかどうかを決定します。組み合わせを参照してください。「自由度」の値を見れば、どちらの検定のp値が使用されたかが特定できます。たとえば、交互作用項の「送り速度*攪拌速度」は「自由度」が3です。「自由度」が3になっているのは、「送り速度*攪拌速度」を追加するかどうかを決めるp値の計算において、その下位の項である2つの主効果(「送り速度」と「攪拌速度」)と一緒に考慮されているからです。一方で、「触媒*温度」は、自由度が「1」となっています。これは、「触媒*温度」のp値は、下位の項である2つの主効果(「触媒」と「温度」)がモデルに含められている状態で、この交互作用項を単独で検定したものになっているからです。[ステップ]を1回クリックすると、「触媒」がモデルに追加されます。
8. [ステップ]をもう1回クリックすると、「触媒*温度」と「温度」が追加されます(「触媒」はすでに追加済み)。
図5.13 [組み合わせ]ルールを使用した最初の「現在の推定値」レポート(1ステップ)