片側平均連長(ARL)値は、Goel and Wu(1971)で説明されている(Gauss型求積法にて24点を用いた)数値積分によって計算されます。開始値が0より大きい場合、この値はLucas and Crosier(1982)のAppendix A.1にある方法にしたがって計算されます。
両方のCUSUM管理図から計算されるARL値と、正および負の片側ARLの間には次式のような関係があります。
Lucas and Crosier(1982)では、開始値S0がゼロ以外の値に設定されているCUSUM管理図について説明しています。これは、「高速初期応答」(FIR; fast initial response)と呼ばれることもあります。平均連長の計算を見ると、工程が管理された状態にあるときはFIRを使用してもほとんど効果がありませんが、その初期段階で管理外の状態になっている場合には、標準のCUSUM管理図よりも早く検出することができます。