ここでは、あてはめた分布に対する、適合度検定と仕様限界について説明します。
注: JMP 15では、分布のあてはめの一部の機能が新しくなりました。ここでは、互換性のために残されているJMP旧版の機能について説明します。旧版のメニューを表示するには、変数の赤い三角ボタンをクリックし、[連続分布のあてはめ]>[旧版のメニューを有効にする]を選択してください。
分布 |
パラメータ |
適合度検定 |
---|---|---|
正規1 |
mとsが未知 |
Shapiro-Wilk(n £ 2000) |
mとsが既知 |
KSL(Kolmogorov-Smirnov-Lilliefors) |
|
mとsのどちらかが既知 |
(なし) |
|
対数正規 |
mとsが未知または既知 |
KolmogorovのD検定 |
Weibull |
aとbが未知または既知 |
Cramér-von MisesのW2検定 |
閾値つきWeibull |
a、b、qが未知または既知 |
Cramér-von MisesのW2検定 |
極値 |
aとbが未知または既知 |
Cramér-von MisesのW2検定 |
指数 |
sが既知または未知 |
KolmogorovのD検定 |
ガンマ |
aとsが既知 |
Cramér-von MisesのW2検定 |
aとsのどちらかが未知 |
(なし) |
|
ベータ |
aとbが既知 |
KolmogorovのD検定 |
aとbのどちらかが未知 |
(なし) |
|
二項 |
rが既知または未知、nが既知 |
KolmogorovのD検定(n £ 30) Pearsonの |
ベータ二項 |
rとdが既知または未知 |
KolmogorovのD検定(n £ 30) Pearsonの |
Poisson |
lが既知または未知 |
KolmogorovのD検定(n £ 30) Pearsonの |
ガンマPoisson |
lまたはsが既知または未知 |
KolmogorovのD検定(n £ 30) Pearsonの |
1 Johnsonの3つの分布と一般化対数分布では、データを正規分布に変換してから、正規性の検定が行われます。
このオプションを選択した後、工程能力分析におけるKの値を入力し、仕様限界が片側なのか、両側なのかを選択してください。まず、正規分布において「平均 ± 標準偏差のK倍」の範囲外になる確率(上側または下側)が計算されます。そして、あてはめた分布において、その確率に相当する分位点が求められます。その分位点が、工程能力分析の仕様限界として設定されます。このオプションは[分位点]オプションで計算される工程能力分析と似ていますが、このオプションを指定した場合には、確率の代わりにKを指定します。Kは、正規分布において、仕様限界が平均値から標準偏差の何倍離れているかを示す値です。
たとえば、K = 3と指定した場合、正規分布において、平均値から標準偏差の3倍だけ移動した分位点は、それぞれ下側確率0.00135と0.99865に対応した分位点です。よって、あてはめた分布の0.00135に対する分位点が下側仕様限界に、0.99865に対する分位点が上側仕様限界に設定されます。そして、工程能力分析がこれらの仕様限界に基づいて実行されます。