公開日: 04/01/2021

統計的検定に関するオプション

統計的検定に関するオプションは、応答にどのような役割が割り当てられているかや、グループ変数があるかどうか、によって使用できるものが異なります。オプションには、多重応答の検定、応答の等質性に対する検定、関連性の指標、相対リスク、一致性の指標があります。使用できるオプションは、応答のデータタイプ、および、グループ変数([X, グループ化カテゴリ])のデータタイプに依存します。

多重応答の検定

(1つまたは複数のグループ列が指定されており、かつ多重応答の場合にのみ使用可能。)多重応答(複数回答)に対する検定の例を参照してください。各グループ間での応答カテゴリの差について、次の検定が用意されています。

Poisson分布の度数検定

Poisson回帰の枠組みで、ケースあたりの比率の差を検定します。ケースあたりの比率が、グループごとに異なるかどうかが検定されます。1ケースあたりで計算される比率がグループ列の水準間で異なるかが、尤度比カイ2乗検定によって計算されます。

二項分布の等質性検定

割合の差について尤度比カイ2乗検定を行います。この検定においては、各カテゴリに対して、「選択されている」/「選択されていない」の二項分布が仮定されます。

無応答を計算から除外

多重応答カテゴリに対する度数検定や等質性検定において、無応答(無回答)になっているデータを計算から除外します。1つの行のすべての応答カテゴリにデータがない場合、その行は無応答として扱われます。

応答の等質性に対する検定

(1つまたは複数のグループ変数が指定されており、かつ、多重応答ではない応答に対してのみ使用可能。)応答の等質性に対する検定を行います。実行される検定は、次のようにグループ変数の指定によって異なります。

グループ変数が多重応答でない場合は、グループ変数と応答との独立性(グループ間での応答の等質性)が検定されます。尤度比検定とPearsonのカイ2乗検定が計算されます。応答の等質性に対する検定の例を参照してください。

グループ変数が多重応答の場合は、グループ変数の水準のそれぞれに対して応答の独立性(グループ変数の各水準での応答の等質性)が検定されます。Rao-Scottカイ2乗検定が計算されます。

セルのカイ2乗

クロス表の各セルにおけるp値を求めます。これらのp値は、独立性に対するカイ2乗検定の枠組みで求められています。p値が小さい場合は、そのセルにおいて、「行と列とが独立である」という仮定のもとで求められる期待度数よりも、観測度数が大きいかまたは小さいことを示します。p値は、観測度数が期待度数よりも大きいかまたは小さいかに応じて、色分けされ、濃淡がつけられます。セルのカイ2乗検定の例を参照してください。

標本の各ペア比較

(1つまたは複数のグループ列があり、かつ、単一選択の応答がある場合にのみ使用可能。)グループのペアごとに、応答の等質性に対する検定(行と列との独立性に対する検定)を行います。尤度比カイ2乗検定とPearsonのカイ2乗検定を行います。詳細については、標本の各ペア比較の例を参照してください。

セルの各ペア比較

(1つまたは複数のグループ列があり、かつ、単一選択の応答または多重応答がある場合にのみ使用可能。)グループのペアごとに、応答の特定のカテゴリを比較します。このとき、特定のカテゴリ以外のカテゴリが、すべて併合されて検定が計算されます。尤度比カイ2乗検定、Pearsonのカイ2乗検定、Fisherの正確検定を行います。セルの各ペア比較の例を参照してください。

相対リスク

(グループ列が2水準であり、かつ、応答も2水準の場合。もしくは、グループ列が2水準であり、かつ、応答が多重応答であり、かつ、[ID内で一意な値をカウント]オプションが選択されている場合。)相対リスクを計算します。条件付き関連と相対リスクの例を参照してください。

条件付き関連

([ID内で一意な値をカウント]オプションが選択されている場合にのみ使用可能。)特定の応答水準で条件付けたもとで、ある応答水準が出現する条件付き確率を求めます。詳細については、条件付き関連と相対リスクの例を参照してください。

一致性の統計量

([判定の一致性]応答の場合にのみ使用可能。)一致性のカッパ係数を計算し、また、対称性に対するBowkerの検定を行います。詳細については、判定の一致性の例を参照してください。

遷移レポート

([反復測定]応答の場合にのみ使用可能。)時間経過に伴う応答の変化に関して、遷移度数と遷移率行列を求めます。詳細については、反復測定の例を参照してください。

検定オプション

このメニューで使用できるオプションは、選択された分析によって異なります。

カイ2乗検定の選択

単一選択の応答に対するカイ2乗検定の種類を指定します。[尤度比とPearson]、[尤度比のみ]、[Pearsonのみ]から選択できます。

警告の表示

カイ2乗検定の標本サイズが小さい場合に警告を表示します。

p値の小さい順に並べ替え

レポートを、統計的検定の有意確率が小さい順に並べ替えます。

有意でない結果を非表示にする

統計的に有意でないレポートを非表示にします。

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