「あてはめの要約」レポートには、R2乗、AICc、BICなどの適合度に関する統計量が表示されます。
R2乗
応答変数の変動のうち、どれぐらいの割合がモデルの効果によって説明されるかを表します。R2乗は決定係数、寄与率ともいい、分散分析表の値を使って次のように計算されます。
R2乗が1に近いほど、モデルのデータへのあてはまりが良いことを示します。R2乗がほぼ0である場合、回帰モデルによる予測は、応答変数の単なる平均による予測とほぼ同じであることを意味します。
注: R2乗が小さい場合は、必要な説明変数がモデルに含まれていない可能性があります。ただし、扱っているデータ自体の変動が大きい場合は、意味のある回帰モデルであっても、R2乗の値が小さくなることがあります。自分の研究分野の文献を読み、R2乗の大きさが通常、どれぐらいであるかを把握してください。
自由度調整R2乗
「自由度調整済みR2乗」、「自由度調整済み決定係数」などと呼ばれている指標であり、R2乗をモデルのパラメータ数で調整した指標です。自由度調整済みR2乗は、パラメータ数の異なるモデルを比較するのに役立ちます。自由度調整R2乗の計算には自由度が加味されており、分散分析表の値を使って次のように計算されます。
誤差の標準偏差(RMSE)
「平均平方誤差の平方根(Root Mean Square Error)」であり、誤差の標準偏差に対する推定値です。これは、「分散分析」レポートにおける「誤差」行の「平均平方」列にある値の平方根です。
注: この値は、RMSEと省略して呼ばれることが多いです。
Yの平均
応答値の全体平均。
オブザベーション(または重みの合計)
モデルで使用された標本サイズ(観測値の個数)です。
– 欠測値や除外された行がなく、また、[重み]または[度数]の役割に割り当てられた列もない場合、この値は、データテーブルの行数と同じになります。
– [重み]の列を指定した場合、[重み]列にある正の値を合計したものになります。
– [度数]の列を指定した場合、[度数]列にある正の値を合計したものになります。
AICc
修正赤池情報量規準(AICc)とベイズ情報量規準(BIC)を表示/非表示にします。尤度・AICc・BICを参照してください。
注: AICcとBICは、[回帰レポート]メニューから[AICc]オプションを選択するか、または、環境設定の[最小2乗法によるあてはめ]で[AICc]を選択している場合にのみ表示されます。