データテーブルとは、行と列で構成されたデータの集合です。データテーブルには、ノート、変数、スクリプトなどの他の情報が格納されている場合もあります。これらの追加項目については、後述の章で説明します。
退役軍人に対して行った、肺がんに関する臨床試験のサンプルデータ「VA Lung Cancer.jmp」を開いてみましょう。ここでは、このデータテーブルを基に説明していきます。
図2.4 データテーブル
データテーブルは次の各部で構成されています。
データグリッド
データグリッドは、行列構成でデータを格納します。一般には、データグリッドの各行がオブザベーションであり、列(変数とも呼びます)がオブザベーションに関する情報を提供します。図2.4では、各行が被験者に対応し、12列分の情報があります。データグリッドでは12列の一部しか表示されていませんが、列パネルではすべての列が一覧表示されています。被験者ごとに、「生存日数」、「セル」、「処置」などの情報が記録されています。各列には見出し(列名)があります。列名は、テーブルの行数の合計には含まれません。
テーブルパネル
テーブルパネルには、テーブルの変数またはスクリプトが表示されます。図2.4では、「モデル」という名前で保存されたスクリプトが1つ表示されています。このスクリプトは、分析を自動的に再実行します。このテーブルには、「ノート」という名前の変数もあり、データに関する情報を格納しています。テーブル変数とテーブルスクリプトについては、後述の章で説明します。
「列」パネル
「列」パネルには、すべての列の数と、選択されている列の数、および、すべての列の名前が表示されます。たとえば、先ほどの図における括弧内の数字「(12/0)」は、12の列があり、どの列も選択されていないことを示しています。各列名の左側にあるアイコンは、その列の尺度を示します。尺度については、尺度の理解で説明します。右側のアイコンは、列に割り当てられている属性を示します。これらのアイコンの詳細については、列情報の表示または変更を参照してください。
行パネル
「行」パネルには、データテーブル内の行の数、選択されている行の数、除外されている行の数、非表示の行の数、ラベルのついた行の数が表示されます。図2.4では、データテーブル内に137の行があります。
レポートウィンドウへのサムネールリンク
この領域には、当該のデータテーブルをもとに作成されたレポートに対するサムネールが表示されます。サムネールの上にカーソルを置くと、該当するレポートウィンドウのプレビューが拡大表示されます。サムネールをダブルクリックすると、該当するレポートウィンドウが前面に表示されます。
行や列の追加、データの入力、データの編集など、データグリッドの操作については、データの操作で説明します。複数のデータテーブルを開くと、各データテーブルが個別のウィンドウに表示されます。
JMPデータテーブルとMicrosoft Excelシートの違いについて、詳しくはJMPとExcelの相違点を参照してください。