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公開日: 11/25/2021

グラフビルダーによる多変量の考察

グラフビルダーでは、グラフを対話的に作成および変更できます。JMPのグラフのほとんどは、プラットフォームを起動して変数を指定することで作成します。別の種類のグラフを作成したいときは、[グラフ]メニューから該当するプラットフォームを起動しなければなりません。しかし、グラフビルダーでは、変数やグラフを随時変更できます。

グラフビルダーを使用して、次の作業を実行できます。

変数をグラフの内外にドラッグ&ドロップして変更する。

マウスを数回クリックするだけで異なる種類のグラフを作成する。

グラフを横方向または縦方向に分割する。

図4.21 グラフビルダーで作成されたグラフの例 

Example of a Graph That Was Created with Graph Builder

メモ: ここでは、グラフビルダーの一部の機能だけを取り上げています。『グラフ機能』のグラフビルダー章を参照してください。

シナリオ

この例では、銀行が提供している何種類かの商品群に対する利益を記録した「Profit by Product.jmp」データテーブルを使用します。

ビジネスアナリストは、次の点を調査する必要があります。

商品群で利益率がどのように異なるか

これを明らかにするために、商品群ごとに収益、商品コスト、利益の折れ線グラフを描きます。

グラフの作成

1. [ヘルプ]>[サンプルデータライブラリ]を選択し、「Profit by Product.jmp」を開きます。

2. [グラフ]>[グラフビルダー]を選択します。

図4.22 グラフビルダーの作業スペース 

Graph Builder Workspace

3. 「四半期」をX変数として指定するため、「四半期」をクリックし、Xゾーンにドラッグ&ドロップします。

4. 「収益」「商品コスト」「利益」をクリックし、Yゾーンにドラッグ&ドロップして、これら3つの変数をすべてY変数に指定します。

XゾーンとYゾーンが軸になります。

メモ: 変数をクリックし、続いてゾーンをクリックすることでゾーン(役割)を割り当てることもできます。ただし、ゾーンが軸になった後で変数を追加する場合は、変数と軸をクリックするのではなく、変数を軸の上にドラッグ&ドロップしなければなりません。

図4.23 Y変数とX変数の追加後 

After Adding Y and X Variables

設定された変数に基づいて、グラフビルダーに並列箱ひげ図が表示されます。

5. 箱ひげ図を折れ線グラフに変更するには、折れ線アイコンImage shown hereをクリックします。

図4.24 折れ線グラフ 

Line Plot

6. 商品ごとに別々のグラフを作成するには、「商品群」をクリックし、「段組」ゾーンにドラッグ&ドロップします。

商品ごとの折れ線グラフが表示されます。

図4.25 最終的な折れ線グラフ 

Final Line Plots

グラフの解釈

図4.25には、収益、商品コスト、利益が商品群別に示されています。ビジネスアナリストは、商品群によって利益率に差がある点に興味を抱きました。図4.25の折れ線グラフから、次のような答えが導き出せます。

「Credit Products」、「Deposit Products」、「Revolving Credit Products」は、「Fee Based Products」、「Third Party Products」、「Other Products」に比べて収益が高い。

ただし、すべての商品群の利益は似通っている。

データテーブルには、営業チャネルのデータも含まれています。ビジネスアナリストは、営業チャネルによって収益、商品コスト、利益にどのような差が生じているかも検討したいと思っています。

1. グラフから「商品群」を削除するには、グラフのタイトル(「商品群」)をクリックし、グラフビルダー内の空の領域にドラッグ&ドロップします。

2. 「チャネル」を段組変数として追加するには、「チャネル」をクリックし、「段組」ゾーンにドラッグ&ドロップします。

図4.26 営業チャネルごとの折れ線グラフ 

Line Plots Showing Sales Channels

図4.26から、ATMの収益と商品コストが一番高く、急速に伸びていることがわかります。

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