「デザイン」パネルや「ライブラリ」パネルに一覧表示されている各システムダイヤグラムにおいて、要素重要度や平均故障時間のグラフを表示できます。以下に、要素重要度と平均故障時間のグラフについて説明します。これらのグラフや統計量は、ウィンドウ右側のパネルに表示されます。
メモ: 各要素重要度プロットの凡例にあるボックスにチェックを入れることで、プロットに表示する部品を選択できます。
[Birnbaum要素重要度の表示]を選択すると、システムダイヤグラムでの各要素に対して、Birnbaum要素重要度(BCI; Birnbaum's Component Importance)を重ね合わせたプロットが表示されます。ある時間におけるある部品のBCIは、その部品が故障してシステム全体が動作しなくなる確率です。BCIが大きい部品は、システムの信頼性に大きな影響を与えます。
図11.21 Birnbaum要素重要度のグラフ
[余寿命Birnbaum要素重要度の表示]を選択すると、余寿命のBirnbaum要素重要度の重ね合わせプロットが表示されます。余寿命BCIは、「生存時間」で指定された一定の時間が経過した後、該当の部品が故障してシステムが故障する確率です。デフォルトでは、「生存時間」は0に設定されており、余寿命BICは単なるBCIと同じです。
「生存時間」に値を入力して、システムが故障せずに経過した時間を指定してください。数値を入力する代わりに、原点にある小さな長方形を右方向にドラッグすることにより、「生存時間」をマウス操作で変更することもできます。
図11.22 余寿命Birnbaum要素重要度
[総合要素重要度の表示]を選択すると、信頼性ブロック図における要素に対して、総合要素重要度(integrated importance measures)の重ね合わせプロットが表示されます。要素ごとの総合要素重要度は、要素ごとの瞬間故障率(ハザード)と信頼性も考慮しています。詳細については、Si et al.(2012)を参照してください。
図11.23 総合要素重要度
[平均故障時間の表示]を選択すると、システムの平均故障時間(MTTF; Mean Time To Failure)が表示されます。
メモ: 平均故障時間は、システムの各部品に指定された「分布」と、「設定」の内容に基づいて計算されます。