有意水準a、標本サイズNに基づいて、ある線形仮説に対する検定の検出力を計算するとしましょう。検出したい効果の大きさ(effect size; 効果量)は、dであるとします。
検出力を求めるには、まず、有意水準がaであるF検定の棄却値を求めます。それには、次の等式を、FCについて解きます。
ここで、dfHypは仮説の自由度、dfModelはモデルの自由度、Nは想定している(または、実際のデータの)標本サイズです。
次に、指定の効果の大きさに関連する非心度パラメータを計算します。非心度パラメータは次式のとおりです。
ここで、s2は、想定されている(または、何らかの方法で予測された)誤差分散です。
効果の大きさがdであるときの検定統計量は、非心度パラメータlを持つ非心F分布に従います。その分布関数は、以下のFDistのようなパラメータを持ちます。検出力を求めるには、この非心F分布に従う検定統計量が、棄却値を上回る確率を計算します。
Power =
検出力の事後計算(調整済み検出力)では、現在の標本サイズをnとすると、非心度パラメータl = (nd2)/s2を、 によって推定します。ここで、SSHypは、仮説の平方和を表します。